南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

渋民沢の滝

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 奥州市胆沢区の滝


 それにしてもすごいぞ、胆沢の沢は。
 名前も分からない大きな滝がごろごろおまっせ。
 胆沢の沢はいい沢です・・・なんつって。

 前に栗駒焼石ほっとラインを偵察しいくつかの滝を見つけておりましたが、今回バイク4台でついに突撃してまいりました。
 メーンは渋民沢です。
 その前に、大沢に架かる大沢橋から見える滝へ途中下車。
 少々樹木にさえぎられ、完全には見えませんが、橋の上からどなたでも簡単に見られます。

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 歩ける道が無いのでヤブコギをし、ザイルを投げ、急斜面を降下して滝元へ行ってみました。

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 水量多く、迫力あります。 でも期待に反して落差がなかった。
 上から眺めた方がずっと見栄えがするし、雰囲気ある滝です。

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 川岸にはポットホール(甌穴)がいくつかありました。
 岩盤が固く、大昔から川筋が一定な証拠です。
 岩手県沿岸部の川にはあまりポットホールが見られません。


 いよいよ渋民沢探検です。

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 前川に架かる渋民橋。
 この橋を渡ると、林道に沿って渋民沢が流れています。
 橋の右側が上流(一関市)、左側が下流(奥州市 胆沢ダム)方向になります。

 橋から眺めると、前川の下流に何やら滝のようなものが見えます。

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 前回偵察時に確認していたのですが、危険な臭いがし、装備も時間もなくて、行くことはありませんでした。
 滝だとしたら相当大きいはず。 次回は滝元まで行ってみようと計画していました。
 右手から合流しているのが渋民沢。

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 またまたヤブコギして崖を降り、川を横断して目当ての場所へ来て見ると、それはかなり古い時代に造られた堰堤だと分かりました。

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 あまりに古くてあちこちボロボロ、堰堤には見えないくらい川と馴染んでいます。
 人工的な色合いが消えて、自然と同化を始め、なかなかいい感じです。

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 滝といわれてもそうかと思うほど。
 落差10mはありそう。
 安全感覚のボケている気仙沼の滝バカは、堰堤のへり伝いに対岸まで渡って写真を撮って来ましたが、万一転落したら無事では済まない高さ。
 叫んで注意を喚起したところで、根がアホですから聞く耳持ちません。
 よい子のみんなはこんなまねは絶対にしないでね。
 我々は仮に転落して死んだって、死んだことに気付かないくらいアホなんですから。


 渋民沢は、ブログなどでもけっこう紹介されています。
 かつては鉱山があって採掘されていた場所だとか。
 金や銀などの価値ある鉱物は採れなかったらしい。
 このへん詳しくお知りになりたい方は、 『胆沢まるごと案内所』 等のブログでどうぞ。
 承諾得ていないのでリンクしておりまへん。

 我々の目的は滝です。
 渋民沢は鉱山に関しては詳しく記述があるけれど、滝についてはほとんどありません。
 前回入った時に分かりましたが、なにしろ沢が深くて、滝を見るのも容易でない。
 わざわざロープを垂らして降りたり、川に入ってまで滝を見ようというやつの気が知れないというのが本当のところでは。
 
 実際に入渓して分かりました。
 渋民沢は滝の巣です。
 渋民八十八滝、あるいは九十九滝といってもおかしくありません。
 下流から上流へと紹介していきます。
 滝がありすぎるので、適当につまんで紹介します。

 まず渋民沢へ入っていくと、

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 何やら線路のようなものが。
 かつてはトロッコ列車が走っていた場所らしく、当時のレールかもしれない。

 さらに川の近辺には、

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 こんな石があちこちに転がっていました。
 鉱石だろうか?

 いくらも歩かないうちにすばらしい滝を発見。

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 まとまり感のある、滝らしい滝。

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 スタイルいいし、深い滝壷を持っています。
 我々はすでに腰まで水に浸かっていましたが、この滝壷はあまりに深く、また両岸はゴルジュになって、そのまま上流へ行くには泳ぐほかありません。
 真夏ならともかく、まだ泳ぐには早過ぎる冷たさだったので、いったん合流点まで戻り、林道を登ることにしたほど。

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 横から見たら一部がヒョングッておりました。
 岩盤に打ちつけられた水が空中に跳ね上がるのをヒョングリといいます。
 岩手県では大迫の七折ノ滝がよく知られていますね。

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 滝の横、右岸を見ると、穴が上下に2つ。
 昔の坑道でしょうか?
 下の穴からは水が流れ出ていました。

 再び川まで降下して遡上開始。

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 それほど落差ないけど、

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 無茶苦茶深い滝壷。

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 川幅いっぱいの滑滝。 景観良し。

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 これらの滝は、林道に沿った沢にあります。
 だから誰でも簡単に見ることができる・・・・かと思いきや、そうは問屋が卸しません。
 林道が沢からかなり高い位置にあり、しかもえぐれ気味で、道路の縁までいったら崩壊しそうな崖になっているからです。
 もし何の道具もなければ、安全な位置が確保できるポイントだけでご覧ください。

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 対岸の枝沢から流れ落ちる滝。
 この辺になると、滝があるからといちいち下に降りるのが面倒になっています。
 ま、それだけ滝が多かった訳で、かなり贅沢をしております。

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 この滝も滝らしい雰囲気に溢れた滝でした。
 南三陸の川なら、堂々の4番バッター。
 でもここだとメジャーリーグで、あまり目立たない。

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 対岸の枝沢から流れる景観の良い滝。
 クリンナップの一角。 すごく良かった。

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 見ごたえあります。

 林道をさらに登っていくと、突如神のごとき巨木が現れます。

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 トチノキらしい。
 栃の木は大木になる樹木で、縄文時代の人々の食料の一端を担った木でもあります。

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 滝はまだ続きます。

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 この辺になると滝の多さに辟易して容易に写真を撮らなくなってきていましたが、この滝だけは皆が撮影。
 これも対岸の急傾斜の岩盤を落下する滝。
 渋民沢の主軸打者。 風格あります。
 すばらしい。

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 ドデカな倒木がなければもっと良かったはずですが、これでも十分堪能できました。
 いやあ、いい滝だなあ。

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 穏やかないい滝です。
 上流に行くに従って、崖の高さがなくなってくるので、滝下に行きやすくなりました。
 この間、滝がありすぎて、かなりはしょっております。

 ラストにします。
 林道の終点にあった滝。

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 これよりさらに上流にもあると思われますが、林道が切れ、全面ヤブコギになります。
 もし滝の数が僅かだったなら、我々は何も言わずに藪に突入を計ったはずですが、正直もうお腹いっぱいの状況でした。
 こんなに滝の多い川は久しぶりです。
 WEBにも載ってない滝を見られて十二分に満足しました。
 本来であれば、どの滝も初顔合わせなので、ひとつひとつ  を付けていかねばならないのですが、何せ多過ぎて
やってられません。
 で、手を抜かせてもらって、全体としての印象度は  ということにしておきます。
 欲を言えば、ど~~~んとデカイ滝があるかもしれないとちょっとばかり期待していましたが、それは期待し過ぎというもんですね。

 改めて感じ入りました。
 まあすごいですねえ、胆沢の沢は。
 胆沢の沢は、いい沢だ。  あ、これ、いいました。

 (仕事が忙しく、この記事4日がかりになっちまったぜ)


         岩手県奥州市胆沢区    渋民沢 → 前川 → 胆沢川 → 北上川


  1. 2017/06/09(金) 18:40:44|
  2. 奥州市胆沢区の滝

事件の現場から

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 道草・寄り道・油売り 今が旬 タニウツギの花


 「それでは現場を呼んでみましょう。」
 
 「はいはい、こちら現場です。
 岩手県釜石市の、尾崎白浜地区のある半島が、事件の舞台となりました。
 少々時間が経ってしまいましたが、事件の第一報は、2017年5月8日の正午前にもたらされました。
 半島の山から煙が上がっているとのことでした。
 まとまった雨が少ない時期で、おりからの強風に煽られ、炎はたちまち半島を飲み込んでいきました。
 一時は、半島の北側の尾崎白浜地区と南側の佐須地区の136世帯、合わせて348人に避難勧告を出すまでに切迫した事態となりました。
 しかし、消防団や自衛隊の懸命な消火作業により、15日午後になってようやく鎮火状態になったとのことです。
 幸いなことに、人命や建物に別状なかったのがなにより。

 これまで我々が現場に入らなかったのは、事故処理のための車両が通行する妨げになってはいけないと判断したため。
 当初、半島の北側、尾崎白浜から山に入ろうとしましたが、車両数台が林道を占拠していたため、やむなく半島南側の佐須地区から林道へ入って行きました。
 林道と云っても、それまで車両がほとんど入ったことのない道のようで、非常に状態が悪く、林業の作業道とあまり変わらない道路でした。
 消防車などの緊急車両は入ろうと思っても入れなかったんじゃないでしょうか。

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 山道から海岸を眺めれば、山火事を忘れるほど風光明媚。

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 なんせこの日は雨が降り続いて視界が悪く、遠くが霞んでいます。
 焼けた半島部の山地。
 分かり難いかと思いますが、山の色が緑と茶色のモザイク模様になっていました。

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 焼けてます。

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 山の上へ上へと登っていくと、辺りの景観が一変し、周辺には焼け焦げた臭いが充満していました。
 燃えてる最中は灼熱地獄になっていたと思われます。

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 広葉樹より針葉樹の方が激しく焼けています。
 水分含有量の違いかもしれない。

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 とても春とは思えない雰囲気。

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 下草が燃え、地面も焦げて黒くなっています。
 杉の林の上部はこれといった変化がなくても、根元部分が炭化しているのでいずれは倒れて荒れ地になってしまうかも。

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 よく周辺を観察してみると、強風で火の粉が飛んだ場所と飛んでない場所があって、外観上ほとんど被害が確認できない場所もあります。

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 火の粉が落ちやすかったせいか、尾根筋の燃え方が激しい。

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 全体的に見れば、被害甚大なのは明らか。
 2~3年後には半島に重大な影響が出るかも知れません。

 山菜を採りに行った人が捨てた煙草の火なのか、強風で乾燥した木がこすれて自然発火したのか、それとも雷なのか、原因は未だに不明です。

 山の上の方に食べるものがなくなったのか、集落まで降りて来てエサを漁るシカ発見。

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 シカだったからまだよかったけど、これがクマなら、と考えると地元住民は穏やかではいられませんね。

 以上、災害現場から小隊長がお伝えしました。」


        岩手県釜石市平田     林野火災現場



 
  1. 2017/06/04(日) 20:02:44|
  2. 道草・寄り道・油売り

熊野滝

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 釜石市の滝


 釜石市の最南部を流れる熊野川。
 水源は五葉山で、そのちょうど半分くらいの標高のあたりにこの川いちばんの滝が流れています。
 滝見隊隊員は、全員大船渡以南の在住者なので、この滝を見る場合は、海岸回りで登って来るより、大船渡側から赤坂峠を越えて下って行く方がずっと楽です。

 五葉山の赤坂峠といえば、一帯が真紅に燃えるほどツツジが咲き誇る時期になりました。
 それをねらって登ったわけですが、今年は完全に肩透かし。
 花芽がほとんどありません。
 赤い木がないわけではないのですが、群落としての赤さはどこを見渡してもありません。
 どうにか見れそうなのは、

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 う~~む、少な・・・・。
 ヤマツツジには裏作と表作の年があるそうで、今年は裏作の年。
 何年かに一度は大豊作になる年があるそうです。
 五葉登山に来ていた人はがっかりしておりました。
 ここがこんなんでは、夏虫山・氷上山・徳仙丈山・田束山など南三陸の名だたるツツジの山はどこもほぼダメだろうと思われます。

 さて、滝はといえば、
 熊野川でトップの滝。

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 水量が少なく、いつもの半分以下しかありません。
 ちょっと迫力不足。
 沿岸部の滝としては大きな方ですが、知られていない滝です。

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 しっかりした岩盤で、広い滝壷を持っています。

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 国定公園だけあって、上流に人家田畑はなく、自然林に包まれています。
 当然水質も文句なしです。

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 登山道からはまったく見えません。
 かなり急な崖下に流れています。
 見えないのをいいことに、崖には投棄されたゴミが散らばっています。
 電気器具や機械が多く、おいそれと片付けられないシロモノばかり。 腹立つノリ。

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 通常はもっと迫力があり見ごたえがあるので、道路脇に看板でも立てれば名所のひとつになりそうな滝です。

 熊野川にはもっと滝がありますが、他は小規模なものばかり。
 だから代表して 熊野滝ということでいいかな。


           岩手県釜石市唐丹町    熊野川



 
  1. 2017/06/02(金) 19:34:19|
  2. 釜石市の滝

地竹沢の不動滝

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 陸前高田市の滝                   菜の花と広田湾


 いつもの滝です。
 我が家から時間的にはもっとも近いかもしれない。
 それなのに2年前だったかに発見したごく新しめの滝です。
 ただし歴史の方はかなり古そうです。

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 ご覧のように水量はごく僅か。
 しかし枯れることはありません。
 沢水ではなく、湧き水が流れているようです。

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 滝の途中に、石像が2つ。
 右側のは相当古そう。 苔むしてどんななんか分からなくなっています。

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 お不動さんが飛沫を浴びながら立ち続けています。

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 滝に向かって左側の岩盤。
 壁の一部には文字が彫られています。
 手前の辺りに、昔は不動尊が建っていたと思われ。

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 滝の右側の斜面。
 巨石がごろごろあります。
 東日本大震災でよく崩れなかったもんだ。

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 非常に穏やかな印象の滝で、気分が落ち着きます。
 ただ、周囲が杉林で情緒感が薄いこと、滝壷が無いこと、三陸道が近くに出来たため、時おり車の音がするのがマイナス。
 訪れる度に簡単な掃除をしているので、親近感の湧く滝です。

                岩手県陸前高田市米崎町         地竹沢不動滝

  1. 2017/05/31(水) 19:59:30|
  2. 陸前高田市の滝

山吹城址の大イチョウ

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 巨樹・古木                      室根山


 一関市大東町大原の大原バイパスを通過するたび気になっていた場所があります。
 大原の町のはずれ、丘の上に大きめな東屋が見えるのです。
 おそらく公園か城跡なんじゃないかと推測していましたが、いつもどこかに行く途中で、あえて立ち寄ることはありませんでした。

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 場所的には、大原中学校や大東病院、そして体育館などの建物が並んでいる背後の丘になります。
 内陸部からの帰り、少々時間があったので思いきって行ってみることにしました。

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 入口にあった看板。
 そこは山吹城という城跡でした。

 草が一面に生い茂り歩きづらい状況でしたが、距離的にはわずかなので、頂上の本丸跡まで登ってみると、

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 下から見えていた東屋と、驚くべきイチョウの巨木が。
 これは予想してなかったな。

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 右後方に見えるのは、一関市の室根山。
 本丸跡のある頂上からは大原の市街地がよく見えます。
 天候に恵まれれば 東屋で下界を眺めながらゆったり過ごすのも悪くないかも。

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 本丸跡にあった説明看板。
 山吹城なんて名前、かっこいいっすねえ。
 ただ、昔のよすがを思い起こさせるものはどこを見渡しても何もありません。
 あるのは、

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 このびっくりな巨木だけ。 イチョウの木です。

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 自宅に戻ってからこの木について調べてみたのですが、環境省のデータベースには載っていませんでした。
 これほどの巨木なのに、記載漏れになってしまったようです。

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 イチョウの巨木の中には、ヒコバエを含めての巨木というのがけっこう多いようです。
 でもこの巨木は正真正銘主幹だけの巨木。 横幅がすごい。

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 城の本丸が建っていた当時、すでにこの木は立っていたのかもしれませんね。

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 城跡としては何もありませんが、この大イチョウを見るだけでも行く価値はあると思います。


          岩手県一関市大東町大原     山吹城跡の大イチョウ


  1. 2017/05/30(火) 19:23:04|
  2. 巨樹・古木

大平野の滝

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 奥州市胆沢区の滝


  胆沢を取り巻く山々には、地図を見ただけでも多くの滝が存在します。
 しかしほとんどの滝は峻嶮な谷の奥深くにあるので、簡単に見ることができません。
 滝見隊はこれまで、その中のほんのサワリだけをいくつか覗き見ることに成功しました。
 我々の未熟なレベルでも何とか行ける場所だけですが、どれもこれもものすごい滝ばかりです。
 全体では一体どれだけの宝が隠されているのか、観光の面から考えるととてももったいない存在ではあります。
 これらの滝を見るためには、それなりの装備と体力と知識とスキルが必要。
 滝見隊は幸か不幸かそれらがまったく備わっておらず、おかげで危険度マックスの山に入る勇気もないので、これまで事故らしい事故にも合わずにやってこれました。

 手元の資料によれば、焼石連峰は、昭和43年に国定公園に指定されました。
 その大きな特徴は、天然林100%だということ。
 国立公園の山でも大抵は針葉樹の人工林があるものですが、ここに関しては、林齢185年になるブナ、ナラなどの広葉樹が全てを占めているすばらしい場所です。
 (資料が古いため、現在もそうであるかは心元ありませんが)

 さて今回は、胆沢の栗駒焼石ホットラインをうろちょろして、入れそうな沢はないか、見に行ける滝はないかを偵察してこようと云う算段。
 簡単に見れそうな滝ならそばまで行くし、滝があっても近付くのが難しければそれなりの準備をして次回に回すつもり。

 結果からいえば、大収穫。 場所が場所だけに必ずやあるに違いないと思っていました。
 いくつかりっぱな滝を見つけ出すことに成功。 さすが滝の多い胆沢の山々です。
 この滝はそのひとつ。

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 橋の上から撮影。 ちょっと分かり難いかと思います。

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 大寒沢川に架かる大平野橋のすぐ上流に流れていました。
 橋の上からなら誰でもこの程度は見ることができます。

 滝下まで慎重に降りて行くと、

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 高さはあまりないですが、川幅いっぱいに流れ、なかなかいい滝です。

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 こんなに手軽に見れる滝ですら、まだどこにも紹介されたことがないようです。

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 川底ちょっと滑ります。 でも水質は悪くなさそう。

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 スタイル良し、環境良し、水質良し。
 橋が目の上のタンコブですけど、下流なので、ま、視界に入ることはありません。
 名前が分からないのでとりあえず 大平野の滝 と仮名を付けておきます。
 印象度  

 滝見隊はさらにすごい滝を発見していますが、容易に近付くことができない場所。
 準備が整ったら そのうち再突撃するつもりです。

         
         岩手県奥州市胆沢区          大寒沢川 → 前川 → 胆沢川 → 北上川


 
 
  1. 2017/05/27(土) 20:45:00|
  2. 奥州市胆沢区の滝

猿岩とユキツバキ

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 道草・寄り道・油売り                これって焼石岳ですよね?


 胆沢方面の情報として欠かせないのが、「胆沢まるごと案内所」のブログ。
 それを拝見したら、とっくに栗駒焼石ホットラインが開通してるじゃないですか。
 北は奥州市の胆沢ダム上流部から、南は一関市のマツルベ大橋まで、南北およそ11Kmの快適な高原道路。
 岩手宮城内陸地震以後、崖崩れなどがありしばらく放置されていた道路です。
 途中人家が1軒もないため、放置しておいても誰も困らなかったようです。
 滝見隊は、いままで一度も通り抜けたことがありません。
 ただ一人、同郷の釣り師がバイクのツーリングで走ったことがあるそうです。
 でも、単独では滝探しはおろか滝見すらしない人間なので、ホットラインに沢があるのかどうか、水量はどうか、林道はあるのか、などなど何を尋ねても 「分がんねえ。」 の一点張り。
 聞くだけ無駄でした。

 雪が消えて開通したのであれば、偵察に行ってみようじゃおまへんか、とさっそく総員出動。
 厳密には我々南三陸滝見隊の守備範囲外の場所なんですが、範囲内だけではマンネリになりますから、たまには気分転換というところです。
 途中、胆沢まるごと案内所で情報を仕入れようと考えていたのに、横を通過したまま気付かず、気付いた時には胆沢ダムまで来ていました。
 仲間の誰かが指摘すればいいのですが、思考能力を放棄して金魚のフンのようにくっついて来る隊員ばっかりです。
 くっそー、ソフトクリーム食べたかったなあ。 暑かったからなおさら。
 帰りは一関の厳美渓経由で戻るから、胆沢には行かないし。

 我々の目的は、滝探しですが、まったく初めての場所なんで、滝の気配があるや無しや、その気配を感ずるための索敵が今回の主目的。
 簡単に見れるような滝があれば、当然そばまで行くつもりですが、てこずるような場所なら、次回本格的に入ろうという算段。

 今回は、滝に関してはひとまず置いといて、副産物というか、余禄というか、行ったついでみたいなものを先に揚げます。

 猿岩とユキツバキです。

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 胆沢ダムから眺めた猿岩。
 中央部にポコンとある小山がそれ。
 ここから見ると、ほとんど特徴はありません。

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 近付くと存在感が出てきます。

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 岩が露出した部分は柱状節理なんでしょうかね?
 
 実は、かつてこの山の中をトンネルがくり抜かれていました。
 というか、今もあるはず。
 手彫りのちょっと薄気味悪いトンネルで、 猿岩隧道 といってました。
 胆沢ダムの造成に伴い、現在は湖底に沈んでいます。

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 この猿岩、頂上付近に神社があってただの小山ではないらしいのですが、神仏に縁の薄い我々にはなんのこっちゃです。
 注目したのは、この山とその周辺部に広がるユキツバキです。
 椿の仲間ですが、雪国仕様で、ヤブツバキとはちょっと異なるらしい。
 天然記念物になっているとか。

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 胆沢ダム上流部の赤い橋を渡って、猿岩の神社に向かう参道(?)を登って行きました。

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 どうせこんなこったろうと来る前から思っていたのですが、あにはからんや、ユキツバキの花の時期はとっくに過ぎていました。
 花が無いから分かりにくいのですが、よく見ると山道のあちこちにユキツバキの木が群生していました。

 それでもどっかに花が残ってないかと手分けして探したら、ほんの僅かながら咲いていました。

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 ツツジの花の間にあるちっちゃな赤いのがそれ。

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 ユキツバキの樹高はせいぜい2mほど。 古木になっても幹が太くなることはないそうです。
 積雪の多い地域にあるため、幹がしなって雪の重みにも耐えられるよう進化したらしい。

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 ヤブツバキの花はぽっちゃりした感じ。
 一方ユキツバキの花は、薄くてシンプル。 別な花に見えます。

 見つけた花はたったこれだけですが、それでも見られただけでラッキーです。


           岩手県奥州市胆沢区  胆沢ダム上流  猿岩とユキツバキ



 
  1. 2017/05/24(水) 20:28:23|
  2. 道草・寄り道・油売り

幻の滝 大松沢大滝

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 陸前高田市の滝


 南三陸で幻といわれる滝。 それが高田の 大松沢大滝です。
 南三陸滝見隊が探索すること数度。 
 地図にちゃんと載っているのになんでか探し出すことのできない不思議さ。
 訳が分からず まるでタヌキかキツネにたぶらかされたよう。
 分かってみればなんてことないことだったのですが、仕掛けが分かるまでが大変でした。
 その大松沢大滝へひさしぶりで出かけました。

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 モミジはすでに柔らかな葉に覆われています。

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 生出川に入ったなら、なにはともあれおなじみの滝へご挨拶。
 お気に入りの 大滝小滝 です。

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 いつ来ても水の濁っているのを見たことがない。

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 あーだこーだいうこともないすばらしい滝だと思います。

 その上流にある 白糸ノ滝。

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 遠くから来たお客さんには、こちらの白糸ノ滝のほうが受けるようです。
 手前に生出川をはさんだ形でしか見られないので、いささかインパクトに欠けるきらいはあります。

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 菜の花畑を通過。

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 周辺の山々はすっかり新緑で覆われました。

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 何度も通って確定したルートをえっちらおっちら登っていくと、高所から流れ落ちる滝が現れます。

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 上と下に2ヶ所流れが見えるはず。
 これは繋がった1本の滝です。

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 これぞ大松沢大滝。
 形状的には大滝というより高滝といったほうがよいと思います。

 我々が発見するまで、どんな滝かまったく不明でした。
 画像1枚なかったんですから。

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 非常に神秘的な滝です。
 が、東日本大震災で、滝の左岸の岩盤が崩落し、ガレ場になってしまいました。
 神秘性が若干低下してしまい、とても残念です。

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 いつ来ても、もっと水量があればと感じますが、無い物ねだりですね。
 水量がなくても当地方ではトップランクの滝には違いありません。

              岩手県陸前高田市矢作町  大松沢大滝

  1. 2017/05/21(日) 12:15:24|
  2. 陸前高田市の滝

沢檜沢の滝

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 釜石市の滝                   鵜住居の菜の花畑


 地形や水量から、入ったら絶対滝があるに違いないと思いつつ、入れないまま経過すること数年。
 念願叶ってようやく入ることのできた沢があります。
 釜石の鵜住居川支流、沢桧川のそのまた支流、沢檜沢です。

 問題がいくつかありました。
 まず、沢桧川を渡らなければ、目標の沢へは行けません。
 本流の沢桧川は水量次第では渡れない恐れもありました。
 次は、沢に沿った道がないこと。 藪のジャングルになる前に入らなければなりません。
 次に、この山には確実にクマが生息しています。
 数年前、小隊長はこの川の林道で実際デカいやつに遭遇しています。
 にらみ合いになり、生きたここちがしませんでした。
 クマが去った後は、ションベンちびり、路上に崩れ落ちました。
 そして最後の難関は、この山、ヤマダニの生息地だということ。
 うっかり皮膚を露出していたら、知らない間にがっちり喰われます。
 ただ喰われるだけならまだしも、病原菌を持っているから恐い。

 そうした諸々を勘案すると、入るのは今を逃すと、落葉期まで待たなければなりません。

 「そんだけの価値ある沢なんだべなや?」
 「知らんがな。 入ってみなけりゃわがんねべ。」
 「クマ出たらどうすんの?」
 「そりゃ逃げるべさ。」
 「そん時は、隊長が最後尾だかんね。 足短くて逃げ足遅いし、太ってっからクマには喰いであっぺから。」

 素晴らしい滝があることを祈りつつ4名で出発。
 勾配きつそうだし、崖登りや沢を歩かなきゃならない場合もありそうで、ほぼフル装備をバイクにテンコ盛り。

 沢檜沢へ入る前に、本流の沢桧川にある ヨドマワリの滝 へ立ち寄りました。
 標識はないけれど、林道から見ることができるし、瀧澤神社奥の院のすぐ上流にあるので、初めてでも迷わないと思います。

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 大きさほどほど。 バランス良し、水量良し、景観良し。
 これといった気に触るような欠点のない滝なんですが・・・。

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 何でなんだよお?!
 滝壷から下流の川底が緑色なんです。
 よく見ると、それはアオミドロじゃないですか。
 水質が悪く、富栄養化した、淀んだ沼地みたいなところに生息する、ヌラヌラした藻です。
 上流には人家はおろか田畑もない川になぜアオミドロが生えているのかまったく不思議。

 原因が分からぬまま、上流を目指しました。

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 こちらは本流の大平沢です。
 これを横断して対岸に渡りました。

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 水の流れが見えませんが、手前、右から左に流れ下るのが大平沢で、手前から奥に登って行くのが、目当ての沢檜沢になります。
 つまり、大平沢と沢檜沢が合流して沢桧川になるわけ。
 本来は、沢檜沢が本流だと思うのですが、水量が大平沢より格段に少なくて枝沢にしか見えません。

 いよいよ入り口に到着してほっと一息。
 沢沿いに登れそうですが、勾配がきつい。
 これで水量があれば滝がありそうに思えます。
 ところが登るに従って落胆の色が濃くなりました。

 確かに勾配があって小滝が次々に出現するのですが、岩盤が少ないのです。
 ないわけでなく、洪水の濁流で破壊され、欠けた大岩が累々と沢に堆積しているのです。
 登っても登っても岩越えばかりで、これといった滝がありません。
 ありそうなのに行っても行ってもないというのは、むなしく疲労度が増します。

 そんな中、からくもようやく見つけたのがこの滝。

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 落差数mの直瀑。

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 さすがにここまで上ってくると水の透明度が良くなって飲めそうな感じがしてきました。

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 この滝もよくよく見れば巨岩が積み重なったもので、岩盤とはいえません。
 多かれ少なかれどの滝もこんな風でした。
 印象度  

 沢はここから上流にも延々と続いていましたが、同じ景観ばかりで、この先登るのに飽きてしまい、遂に断念。
 かなり期待して入った割には、労多くして益少なしの結果に終わってしまいました。
 ま、こんなこともよくありますって。 あ~あ、疲れた。


            岩手県釜石市 橋野町     沢檜沢 → 沢桧川 → 鵜住居川



  1. 2017/05/19(金) 19:52:00|
  2. 釜石市の滝

三交の欅

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 道草・寄り道・油売り


 「三交の欅」って何処?
 と思うかも知れませんが、何、前回と場所がまったく変わっていません。
 東松島市矢本の大明王院の境内から1歩も外に出ていないのです。

uhvf2.jpg

 前回とちょっとだけアングル変えただけの画像。
 対象物は社殿の右側、入口すぐのところにあります。

uhvf3.jpg

 これが三交の欅です。
 若葉が美しい、ケヤキの巨木。

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 枝張りは普通だけど、根の張り方がすごい。

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 整地された神社の境内に植えられたわけではなく、神社になるまえから生えていたと思われ。
 周囲に生えていた樹木を押しのけ、岩をも抱きながらメリメリとたくましく成長したようです。

uhvf8.jpg

 2本のカヤの木が両側にくっつき、根が絡み合っています。
 だから 三交の欅 というわけ。 うまいネーミング付けるもんだ。

uhvf9.jpg

 樹齢1000年の天然記念物。
 樹齢はかなりあやしいと思うが、すごい巨木には違いありません。


           宮城県東松島市矢本    大明王院不動尊  三交の欅

  1. 2017/05/16(火) 17:22:57|
  2. 道草・寄り道・油売り
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Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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