南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

どっちなんだ 蛇滝

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 遠野市の滝


 根っからのアホゆえいつのことだったか忘れてしまったけれど、隊員たちと遠野の沢を攻めた折、メシを食おうと柏木平の食堂へ入りました。
 その時、偶然遠野の滝が記された書籍を目にしました。
 カレーをすくいながらパラパラめくってみたら、意外なことが載っていたんでちょっと驚き。

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 タイトルは 「田瀬湖」。 建設省というからには、国が発行したものです。 現在の国土交通省ですな。
 ここに 蛇滝に関する伝説が掲載されていました。
 が、写真を見ると、

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 この本に載っている遠野の 蛇滝 と、滝見隊がそうであると思っていた 蛇滝 とでは、あきらかに形状が異なるではあーりませんか!
 我々が 蛇滝 と思っていた滝は、この本では 大滝 と記されています。
 「んなバカな!」
 有名・無名含めて地元ブログを調べて我々は 蛇滝 と確認したのです。
 遠野ブロガーは郷土愛がことのほか強くて、そうそう滝名を間違えるはずがありません。
 滝見隊お得意の「名前なければ、かってに付けたろ病」はここでは発症していません。
 蛇滝 であろうと思っていた滝は、地元ブログでも当然 蛇滝 であり、大滝なんてどこにも載っていないのですから。

 こういうことはままあります。
 公的な地図に記された滝の名や記事になった滝の名と、地元民が呼んでいる滝の名がまったく違ったりすることもあります。
 渕が淵になったり、滝が瀧になったり、不動滝が不動の滝になったりすることはささいな事で、我々はまったく問題にしませんが、名前が入れ換わるのはちょっと問題ではないか。

 蛇滝沢の、上流側の滝は落差があまりない直瀑の滝。  
 これを国では 大滝 といっています。
 いっぽうこれより500mほど下流側の滝は、折れ曲がった斜瀑です。
 こちらを国は 蛇滝 といっています。

 伝説では、沢の上流で木を伐採し、運搬手段として沢に流したところ、この滝に至って木材が蛇に変わってしまった。
 これは山神様のたたりに違いないと、改めて祀ったところ元に戻った、といったような話。

 ということは、簡単に考えると、下流の曲がりくねった滝こそ 蛇滝 ではないのか、と思い込みそうになるのですが、伝説では滝の形をいっているわけではないのです。

 現実的に沢を見ると、沢の幅は狭いし、流れは急だし、あちこちに岩が露出している沢なんで、材木なんか流したら途中で詰まったり、木肌が削られてボロボロになってしまうかもしれません。

 「見に行くべか?」
 「しばらく見てねえしな。」
 そうはいっても当日は時間的に無理だったので、後日に回すことに。

 本当の 蛇滝 がどちらなのか、現地に行ったところで分かる訳はないのですが、とりあえずどちらの滝も見たくて出かけることに。
 こんな理由から出向いたので、他のブログに対抗しようなんて意図は毛頭ないですよ。
 たまたまUPする時期が偶然にも重なってしまっただけ。

 まずは、上流の滝から。

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 こちらが大かたが認める 蛇滝 です。
 建設省がいうところの 大滝。
 大きな滝ではないけれど、まとまり感のある雰囲気のいい滝です。


 ここから下流500mくらいのところ。 蛇滝沢に架かる橋の上から見ることができる滝がこちら。

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 こちらが建設省のいう 蛇滝 です。

 どちらが本当の 蛇滝 なんでしょうね?
 滝らしさとか好みでいえば、断然上流側の滝に軍配を上げたいところだし。
 地元ブロガーの意見を素直に聞いた方がいいような気がします。

                             蛇滝沢 → 滝川 → 猿ヶ石川 → 北上川


  1. 2016/07/27(水) 20:34:22|
  2. 遠野市の滝

山谷川の滝

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 遠野市の滝


 少し前に下見していた山谷川に入りました。
 岩手県遠野市の国道396号線、観光名所 千葉家 のあるところからやや宮守寄り。
 小峠トンネルの旧道と交差しています。 
 藪の中にあるので、車で通過したなら見つけられないのでは。
 石上山を源とし、猿ヶ石川に注ぎ込む川で、川というより沢といったような水量。
 川の後半は開けた場所に流れ、びっしり護岸工事されて何の色気もありません。
 かなり上流の途中から林道と接するようになり、滝見隊が入った旧道からそこまで、一切の道はありませんでした。
 しょっぱなからヤブコギで、あとはだいたい沢登りです。

 水量はせいぜい膝くらい。 水質良し。
 倒木が多く、くぐったり跨いだりの繰り返し。 岩は僅かに滑りがある程度。
 この時期、たとえ滑って川に転落してもどうってことない水温です。
 恐いのはクマの出現ですが、4人でホイッスル吹きまくったので現れず。
 

 渓相は狙っていた通り、というかそれ以上。
 思わぬ美景に顔がほころんできます。
 とにかく、川の周りは苔だらけ。 樹木が覆って若干暗めではありますが美しい沢です。
 滝は期待した規模のものはありませんでした。
 しかしほどほどならいくつか。

 下流側から揚げていきます。

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 この滝、きれいだし存在感ありました。
 

 最後3枚は同じ滝。
 我々が入った中では、もっとも上流に位置する滝です。

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 名前を付けるまではないかなあ。
 誰でも見られるような場所にあれば、あってもおかしくない規模。
 

 山谷川の上流部は、岩盤が無い代わりに、大岩・巨石がゴロゴロといった感じ。
 だから滝の大部分は、大きな岩が積み重なってできたものです。
 期待したような滝はなかったけれど、それを補うくらい景観がきれいでした。
 こんなのもありだと思います。

 林道から降りてくれば楽だったのですが、その代わり国道まで出るとかなり下から上がって来なければいけません。
 なので、再び沢を逆戻り。
 1km足らずの直線距離なので、疲れを感じることなく戻りました。


                        山谷川 → 猿ヶ石川 → 北上川


  1. 2016/07/12(火) 19:18:23|
  2. 遠野市の滝

堂場の滝 3

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 遠野市の滝


 国道107号線。 
 遠野方面から南進すると、まもなく荷沢峠の頂上(越えれば住田町)に出るあたり。
 堂場という集落に堂場沢が流れ、堂場の滝があります。
 堂場集落から沢沿いの林道に入って1Kmくらいだろうか。
 これといった目印がなく、林道からはまったく見えません。
 踏み跡が無く、ポイントを説明し難い場所。
 林道から沢までヤブコギ必要。低い崖を降ります。
 長靴と軍手で大丈夫。 ロープ不要。

 まんざら無名の滝というわけでもなく、かなり離れた産直の食堂の壁などにも写真が飾られています。
 堂々とした滝ですけど、なぜか郷土愛の強い地元民のブログにも載ったことがないようです。
 これといった故事・いわれが無いせいかもしれませんね。

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 りっぱな滝です。
 見れば存在感ありますが、周辺藪だらけ。

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 まとまり感のあるいい滝です。

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 上流に人家や田畑なく、水はきれい。 飲もうと思えば飲める水。
 浅い滝壷有り。

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 誰も訪れた形跡がなく、なんか人様から見捨てられたような感じのする滝です。
 回りを草刈りしたらガラリと印象が変わるはず。
 川岸に不動尊でもあったら、扱いが違ったべね。
 どうもこの近くの藤沢の滝の方へ気を取られているような。

 印象度  


                   堂場沢 → 長野川 → 小友川 → 猿ヶ石川 → 北上川


  1. 2016/06/23(木) 17:03:23|
  2. 遠野市の滝

山谷川渓流

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 遠野市の滝


 枚数少ないのでサラッとまいります。

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 遠野市の国道396号線。 綾織と宮守の境界にある小峠トンネルの綾織側出入り口付近に山谷川が流れています。
 近くには、曲がり屋の千葉家とか続岩とかある道路。
 トンネルの旧道に入るとすぐに山谷川が見えますが、まったく道がないのでおいそれと入る訳には行きません。
 何度か前を通り、川の上流はどうなってるんだろうと興味は持っていました。
 しかし、通り過ぎてしまえばそんな興味はたちまち薄れ、入ることなく数年経過してしまいました。

 今回たまたま前を通過したのがきっかけで、ちょこっとだけ偵察に入りました。
 といっても何の装備もして来なかったので、林道から上流部を見るだけです。
 地図を見ると、赤丸部分がすごくあやしい。 滝があるに違いない。
 でも地図で分かるのは傾斜くらいです。
 水量とか岩盤の有無までは分からないので、実際に見なければ、どのような川か判断できません。

 山谷川牧場のほうから迂回して上流部に登ってみると、悪くはない川です。
 1ヵ所、なかなかいい場所が見つかりました。
 滝にしては規模が小さく、落ち込みといったらいいのか。
 地図の☆印のあたり。

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 日本庭園を思わせるほっこりした光景。
 上流部は傾斜が無く、滝らしいものは発見できませんでした。
 しかし渓相を見た限り、この下流部に滝がありそうな雰囲気があります。
 距離的には僅かなので、落葉期を待たず、早い時期に皆で突入しようかと思案中です。



 
  1. 2016/06/20(月) 20:55:05|
  2. 遠野市の滝

清滝

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 遠野市の滝                手前左側のピークは薬師岳、奥が早池峰山


 岩手県遠野市で新しい滝を見つけようと張り切って出かけた滝見隊。
 この辺にあるかもと有望箇所3か所ばかりマークして突撃したものの、発見できずに敗走いたしました。
 それでも滝以外に得るものがあったのは不幸中の幸い。
 これらは次回以降UPすることにします。

 遠野市の猿ヶ石川に沿って咲く桜並木は、今が見頃。

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 途中通過した福泉寺の桜はもうちょいかな、といった感じに見えました。


 滝を見ぬまま帰るのは気分的に不完全燃焼を起こしそう。
 なので、急遽計画になかった 清滝 を見に行くことにしました。
 気仙沼隊員と釣り師はまだ見たことがありません。

 遠野市中心部から、ひたすら猿ヶ石川上流を目指します。
 早池峰山総本社を過ぎると道はダートに変わり、延々と登って、遂には行き止まりへ。

 前回いつ来たのか記憶が定かではありませんが、ニーハオ隊員と2人で車止めまでやって来たとき、怪奇現象に襲われたことを思い出しました。
 日の照る白昼、まさかと思う事態に遭遇して2人の頭の中は?????だらけ。
 自分一人だけなら単なる錯覚で済ませられるのに、ニーハオまで認識しているということは、夢・幻ではないということか。
 それは10分ほどで消失しましたが、それから小隊長の頭痛が始まり、山を下りたらケロッと治まったのであります。
 体験した摩訶不思議な現象を具体的に書いたところで、またアホなこといいやがって、と思われるのが関の山なんで、これ以上は止めておきます。
 さすが伝奇的な話の多い遠野の里だけあるなあ、と妙に納得。

 車止めのスペースにはまだ雪が残っていました。

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 ここから清滝に行くまでが難関。
 道がありません。
 一応ウエーダーなど川に入る用意はしていましたが、雪解けで水量が多く、それは無理。 流されます。
 目の前にはササヤブが密生して先がどうなっているのか分からない状態です。

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 ここを突破するしかないんで、やむなく突撃開始。
 進むにつれ滝音が高くなって来ました。
 が、背丈ほどもあるササヤブが身体に巻き付き、なかなか足が前に出ない。
 クマが出たら一巻の終わりです。

 途中にあった枝沢の滝。

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 雰囲気イマイチ  

 ヤブコギの辛さに 「ちょっとトップ交代してくんねえか」 
 「ダメダメ、ガタイがでかくてブルドーザー役なんだから。 隊長がやんなくてどうすんの」 ととりあってもらえず。
 それでもようやくなんとか滝まで到達。
 難易度では、同じ遠野の オガセの滝 と双璧かも。
 オガセの滝は、ヤブコギ無い代わりに高い崖の上り下りがあり、清滝には上り下り無い代わりにヤブコギがあります。
 そう距離はないけれど密度の濃い藪です。これでイバラでも加わったら、即撤退決めてました。
 道さえあれば車止めからものの10分もかからない距離では。

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 清滝です。 伝説の残る滝らしいですが、詳細不明。 調べる気もないし。

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 前回より全然水量が多い。
 ということは前回と今回では来た時期が違っているはず。

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 滝のある位置は、標高850m。 これ、同じ薬師岳山腹にある 又一ノ滝 とまったく同じ。

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 滝の形状が外に折れているため、あまり近付くと中ほどまでしか見えなくなります。
 全体としては6~7mの落差に見える。 実際はもっとあるかな。

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 しっかりした岩盤があり、広い滝壷を持ち、水量は多すぎるくらい。 いい滝です。
 薬師岳を水源とする水の質はキリリとしまって言うことなし。

 印象度  


                                         猿ヶ石川本流(源流部) → 北上川


  
  1. 2016/04/23(土) 22:26:01|
  2. 遠野市の滝

どこだべな、お不動様の滝

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 遠野市の滝         遠野市民に親しまれている 六角牛山(ろっこうしさん)。 六甲颪(ろっこうおろし)やありまへん。


 名前はあれど、所在不明な滝が岩手県遠野市に流れています。
 いや、流れているかどうかすらも分かりません。
 その名も お不動様の滝。

 『日本滝名鑑』
 価格17,600円。 重さ約5Kg 厚さ約5cm 著者 木田薫氏。
 華奢でひ弱なな小隊長が持ったら腕が折れそうな大著です。 (そのまま読み流してください)
 その中に載っている滝だそうです。 名鑑の実物は見たことがありません。
 『岩手の滝』 『宮城の滝』 すら持っていないのに、こんな高額なもの買ってもらえるわけがない。

 場所は、岩手県遠野市の土淵町 西内というあたり。

こがらせかわ

 そこには、知られた小烏瀬ノ滝があり、この滝も不動滝ではありますが、こちらは別に記載されているそうですから小烏瀬ノ滝でないことは確か。

 ネットで探した限りは、地元ブログにはありませんでした。
 遠野といえば名うての郷土愛の強い方々がたくさんいるので、その滝だってどっかに載っているはずと考えたのですが。

 もし実在するとすれば、ヒントはいくつかあります。
 まず西内という地名。 そして小烏瀬川であること。 
 そして地図上のこのあたりに 不動 の文字が2つ見受けられること。
 不動岩と不動沢です。

 小烏瀬ノ滝のある国道340号線はしばしば通過する道。
 小烏瀬川に沿った国道であり、地形的にもおおまかに分かります。
 上の方は急流で傾斜があり、下の方は住宅が点在するなだらかな傾斜の場所。
 とすれば、上の方の小烏瀬ノ滝周辺に お不動様の滝 はあるに違いない。
 しかし、近くに不動尊が2つもあっていいのだろうか、という疑問は残ります。

 そんなこんなで真偽を確かめるべく、宮古市川井地区からの帰途、小烏瀬川を覗きこみながら下って来ました。
 我々が川を覗きこんでいると、何事かと車を止めるドライバーがいたりして、国道沿いの滝探しはちと恥ずかすい。

 第1候補の滝。

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 印象度  

 第2候補の滝。

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 印象度  

 どちらの滝も若干濁っていますが、上流で大規模な道路工事が行われているせいです。

 お不動様の滝 の候補になれるようなのはこの2つくらいでしょうか。
 正直いって、どちらも違うような気がします。
 何となく不動滝のイメージにそぐわない感じ。
 付近に不動尊の祠とか社殿も見当たりません。
 しかしこれ以上の滝は見つかりませんでした。
 不動岩と記された 西内の住宅地が散在するところまで下ると、ザラ瀬になってもう滝はありません。

 本当にあるのかなあ、お不動様の滝。
 課題は残ったままです。 
 これだから、滝探しって・・・・・。

追記
 後に調べたところ、上の地図よりもうちょっと下に 「久保の清水」 という場所有り。
 大岩があって不動明王が祀られているという。
 もしかすると滝が流れているかも。
 いつか行ける時に行ってみよう。

                                  
                            小烏瀬川本流 → 猿ヶ石川 → 北上川




         
  1. 2015/12/21(月) 19:24:33|
  2. 遠野市の滝

小烏瀬ノ滝

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 遠野市の滝


 前回までの宮古市新里地区へ行く過程で、何ヵ所かの滝に立ち寄りました。
 そんな予定は無く、行程が長いのでなるべく無駄な時間を省きたかったのですが、隊員たちは得手勝手な振る舞い。
 時間が無いというのに あっちへチョロチョロ・こっちへチョロチョロ。 幼稚園児の遠足か。

 その中の1本が小烏瀬ノ滝。
 岩手県遠野市の、旧川井村へ通じる国道340号線すぐ横に流れています。

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 目に付きやすくて、よく知られた滝です。

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 斜瀑のため、パッと見 滝のようには見えません。

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 滝の正面に国道の橋が架けられたため、そうとう見栄えが悪くなった気がします。
 正面が国道、横が林道で、おまけに撮影ポイントが限られるといった、かなり残念な滝です。

                        不動沢 → 小烏瀬川 → 猿ヶ石川 → 北上川

  1. 2015/09/26(土) 14:31:00|
  2. 遠野市の滝

六角牛山の大滝

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 遠野市の滝                         六甲おろし、じゃなかった、六角牛山(ろっこうしさん)


 滝関連ブログに触発されて、滝見隊も六角牛山にある大滝を見に行くことにしました。
 最後に見てからかれこれ3年以上は経ってるんじゃないかなあ。
 これまで3度行っていますが、正直言ってあまり積極的に見に行きたいとは思わなかった滝です。
 何故かといえば、滝までの道がなく、ヤブコギか沢登りしか方法がないから。
 とりわけ今の季節は草木がはびこるし、虫は飛び回るし ひどい目に遭いそうです。

 同行したのは気仙沼隊員のみ。他は用事で欠。
 遠野市へ向かう途中、赤羽トンネル付近で、またもや雨の強襲。
 小隊長は7日間連続雨にたたられています。 何でだ???
 「河童にでも取り憑かれているんじゃねーの?」 と相棒。
 でも、トンネルを抜け、遠野市側に出たら、日が射し始め みるみる天候が回復してきました。
 ただの通り雨だったようで、何分も着てない合羽を再びバイクに収容。

 大滝のある中沢川に沿って登って行くと、ブログに書かれていた通り六神石神社との分かれ道で林道が封鎖されていました。
 この道だって六角牛山への登山道になっているはず。 電気柵なんかでバリケードしていいんかいな?
 ここまでは事前に織り込み済み。
 バイクを置いて、ここから歩いてもいいんですが、今回は別ルートを選択しました。

 
 ここからはルートナビ風に展開します。 ご参考にどうぞ。

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 (地図が入りきらない場合クリックしてください。)


 岩手県遠野市。
 その中心部から県道35号線を笛吹峠方面に向かいます。
 笛吹峠を越えると、世界遺産に登録されたばかりの橋野高炉跡があり、釜石市に達します。
 その途中、青笹町糠前地区に六角牛神社があります。 (A地点)

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 手前が遠野市街地方面。 奥が笛吹峠方向。 右手が六角牛神社。

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 六角牛神社の前に 糠ノ前 というバス停があります。 ここから山に入って行きます。

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 バス停横にあった熊注意看板。
 これじゃあ恐いと思わんべさ。

 六角牛神社より 六角牛山登山道である林道を 約3kmほどひたすら登って行きます。
 林道はダート。 ちょっと注意を要する箇所もありますが、おおむね普通車でも大丈夫。

 六角牛山登山道入り口。 (B地点)  10台以上停車できる広さ。
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 ここが峠で、登山するわけではないから、そのまま林道を道なりに下って行きます。

 およそ1kmも下って行くと、中沢川の十字路に到着。(C地点)
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 中沢川沿いに登って来るのよりえらい遠回り。 でも歩く距離は短縮されます。
 これは下から見た画で、左側から降りて来ることになります。
 右奥の草だらけの道が大滝への進入路。
 車はここに置くのがベスト。
 四駆ならまだ奥まで入れますけど、どうなっても知りません。

 十字路にある標識。
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 「大滝 至 1km」 ウソです。 倍以上はあります。 地図上の直線距離かも。
 草茫々の山道を てくてく歩いて行ってください。

 やがて、道が川と交差する場所へ出ます。 (D地点)
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 水量が増すと沈んでしまう沈潜橋。

 これよりルートは2つ。
 
 1つは、そのまま山道を登って行き、急な崖をヤブコギしながら川に降下するルート。
 時間的には短いですが、急な崖で滑落する危険があります。
 山道からの降下ポイントが分からないと何度も崖を昇り降りするはめに。
 
 2つめは、ここから川伝いに入渓するルート。
 距離がありますが、傾斜は緩やか。
 とにかく川を登って行けば、滝に当ります。
 ただ水に入らなければならないし、倒木や蜘蛛の巣がうるさい。
 我々はどちらも経験済みです。

 今回、我々は、そのまま山道を登っていくルートを選択しました。
 車が入れないため、山道のいたる所草だらけ。 抗いながら遮二無二登って行くしかありません。
 山道はいったん川から大きく離れ、高度も上がって行きます。

 ここで問題になるのが、滝の位置がまるで分からないこと。
 位置が分からなければ、どこから降下したらいいのかも判断できません。
 この滝、あることは皆知っているけれど、いざ行ってみると、どこがどこやら迷宮に入ってしまい、あえなく撤退という事例が多いようです。
 人を惑わす滝ですよね。
 何を隠そう、南三陸滝見隊もドツボにハマった経験者でございます。
 第1回目の滝探し。 源流にまで踏み込んだ挙句、何処にあるのか分からず敗走しました。

 滝のそばには大瀧神社という社があります。 地図にも記載されています。
 社があるということは、そこまで人が通れる道があるのが普通。
 ところがその常識が通用しないのが、この神社。
 んなバカな!とお思いでしょうが、事実なんです。 何故そうなのかは後述します。

 さて今回。 とっても楽な 滝までのルートを発見したでございますよ。
 ケモノ道です。 こんなのあるなんて驚いたなあ。
 山道をただぼんやり登っていったのではまず見つけることは不可能かと思います。

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 山道を登って行くと、右手が山側、左手が崖になり川側になります。
 川はまったく見えないけれども、地図的にはもうそろそろじゃないの、と考える辺り。
 山道のすぐ横、左側に木の幅40センチくらいの割と太い朴の木(ホオノキ)が現れます。
 その根元から1mくらいの高さに、無数のクマの爪痕があります。 見ればすぐに分かります。
 もしクマに出会ったらどうなるか、タダで済まないのは これを見れば一目瞭然。
 この木が最大のチェックポイント。
 滝への降り口はその5m先にあります。
 パッと見には、草だらけでほとんど分かりません。 目を皿のようにして探してください。
 よく見ると川へ降りていくケモノ道が続いているんですよ。
 このケモノ道、山道と交差する形で、山側の斜面にもついてます。
 だからこっちをメーンにして探してもいいかも。

 もし朴の木を発見できなかったとしても、心配ありません。
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 そこからちょっと進むと 道の山側にご覧のような倒木があります。
 一人や二人では動かせない大木。
 降下ポイントは、これより20mほど戻ったところです。
 ケモノ道は楽に昇り降りできるので、ロープは不要。

 やっと滝のお出まし。

 六角牛山の大滝。
 別名、大瀧神社の大滝、とか、中沢川の大滝とか。
 おおよそ3段構造。
 上段の滝。

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 上段の滝は各種ブログから抜け落ちていることが多いです。

 そして中段の滝。
 ブログに紹介されている滝がこれ。
 もっとも落差があります。

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 透明度が高くて、はっきり判断できないのですが、頭まで浸かりそうなほど深い釜を持っています。
 底の方までえぐられ、まさしく壷。

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 下段の滝。 コンパクト。 落差1m程度。

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 三陸レベルでは確かに大きい滝ですが、一般的にイメージする大滝よりはだいぶ小ぶり。
 上段・中段合わせて10mくらいかなあ。
 神秘性のある滝で、苔に覆われているし、水質も上等。 とてもいい滝です。


 大瀧神社の大滝と呼ばれるくらいだから、当然神社の御神体になっているはず。
 じゃあ神社はといえば、 それがこれ。

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 コンクリートの壁だけ残して崩壊しています。
 洪水で浸水したか、クマに破壊されたか、それとも手入れしないで自然崩壊したのか、いずれにしても神社の面影はありません。

 通ってきた峠の六角牛山登山道入口のすぐ下、別の道に大瀧神社の石柱が立っています。
 本来の参道は、地図のB地点の辺りから斜面を下って神社まで通じていたと思われます。
 石柱を立てたのが昭和40年と記されています。
 それから徐々に参拝客が減り、人家から遠いこともあって、やがては人の往来も途絶えたのではないか。
 参道には樹木が生え、草木で埋め尽くされたあげく、消失したのではないかと想像します。
 
 朴の木のクマの爪痕でお分かりのように、この辺りクマの生息域です。
 音響装置忘れないでください、
 ベルだと、沢にいるクマには聞こえません。 
 小隊長 過去2回実証済みです。 2回とも俺の人生終わりだと思いました。
 ホイッスルが良いかと。 我々は終始吹きまくり。 日中でも徘徊してますから用心するに越したことはありません。

 それから他のブログによると、この辺り マダニ(山ダニ)がうじゃうじゃいるらしいです。
 ケモノ道を利用するとなれば、なおさら注意が必要。
 皮膚に喰いつかれると取れないのでご用心。大事になります。病院に駆け込むことになります。
 我々は皮膚を露出しないようにネット帽を被り、スパイク長靴、長袖、手袋、手ぬぐい、さらに全身虫除けスプレーで武装。
 暑く 汗だらけになるけど仕方ない。

 そしてやっぱりここにもいた、滝守。 清流の番人?

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 こいつがいると水質保証されたも同然。 いるとうれしくなります。

 一方、うれしくないのがこいつ。 いつも見るたび 蛇・蛇・蛇!。

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 道路上でピクリとも動かないので車に轢き殺されたかと思いました。
 バイクを近付けたら、あっという間に遁走。 寝てただけかい。

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 帰途、立ち寄った荒神神社のナツズイセン。
 荒神神社は、遠野観光スポットのひとつ。 確かに遠野らしい風景。
 ナツズイセンは、 三陸では晩夏の花。 
 きれいなんだけど、夏の終わりを告げられているようでなんとなく寂しい。


        岩手県遠野市  六角牛山の大滝     中沢川 → 早瀬川 → 猿ヶ石川 → 北上川



  1. 2015/08/15(土) 21:31:20|
  2. 遠野市の滝

早瀬川源流の滝

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 遠野市の滝                                   片岩


 流れる水の色に強い印象を持っている場所があります。
 岩手県遠野市を流れる早瀬川の源流部。
 クリア過ぎて青い流れに見える沢でした。
 川床の岩の色が大きく影響しているようです。

 水量が乏しい季節なので、ちょっと心配ではありましたが、声掛けに乗った大船渡隊員と出かけました。
 行く前から 「このクソ暑い時に、ヤブコギなんかやんねえからな。」 と断り付き。
 もとより、立っているだけで汗が身体を伝う天気なので、小隊長としてもヤブコギはご免です。
 とりあえず行ける所まで行ってみて、駄目なようならさっさと諦めることにしました。

 岩手県遠野市、国道283号線をひたすら釜石市方向に走り、仙人トンネル入り口付近から早瀬川源流部に入って行きます。

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 沢に入るとすぐ両側壁のゴルジュ帯になり、そんなところに滝があります。

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 とっかかりの無い場所が多く、滝を撮るのも一苦労。
 これは小さな滝。

 前回危険過ぎて撮れなかった滝があります。

hysg3.jpg

 ゴルジュ帯があって、この先の、

hysg4.jpg

 これ。
 前回上から覗いた時には、もっと大きい滝に見えました。
 今回は水量が少ないせいもあってか、目の前にすると思いのほか小ぶり。

hysg5.jpg

 ホールのように変形したゴルジュ帯。
 岩盤がえぐれ、水はよじれて落下していきます。
 ザイル無しでは恐くて撮影できません。
 万一転落したら、引っ掛かりどころもなく流されて行きそう。

 肝心の水の色はといえば、深場ではたしかに青く見えるのですが、全体的には感じられず。
 やはり水量が少ないと普通の沢と変わらなくなってしまいます。
 前回幻想的ですらあった青い流れを、今回見ることができず、かなり落胆しました。
 ただし水質は石灰岩で磨かれ、以前と同様非常にきれいです。

 これより上流は藪が深くなります。
 何より森の中は湿気がこもって汗が目に入るし、アブが飛びまわるので、おちおち佇んではいられません。
 入渓してから1時間も経たないうちにそそくさ撤退というヘタレッぷり。
 上流にはもっと滝らしい滝があることは確認しています。
 それは次回以降に持ち越しということで。
 滝部門は以上で終了です。 あっけなくてすみません。

 実はこの場所、沢というより、どでかい岩山で知られています。 観音岩といいます。

hysg8.jpg

hysg9.jpg

 巨大な一枚岩が 流れる水に浸食され、あちこちに洞窟が開いています。
 人間のスケールでは計れない遠い過去、水の流れが変わったのか、岩が隆起したのか、現在は洞窟に水はありません。
 真冬になると大きな氷筍ができるので有名。
 写真家にとってこの場所は寒期のほうが訪れるシーズンになります。

 そこから国道をちょっとだけ下りて来ると、巨大な岩盤がそそり立っています。 片岩です。

hysg2.jpg

 さらに下ると、せき止められて池のようになった場所が。

hysg10.jpg

hysg11.jpg

 池に突き出している土盛りは、昔の軽便鉄道の軌道跡らしい。

 視点をはぐらかし、何だか観光案内風になってしまいました。
 思いのほか沢の奥に入って行けなかったもんだから、滝画像を撮れず、他のものでごまかす算段でした。

                                     早瀬川 → 猿ヶ石川 → 北上川




 
  1. 2015/08/02(日) 21:32:22|
  2. 遠野市の滝

琴畑川の白滝

ktht01.jpg
 遠野市の滝


 「夏場なら、雨の中ツーリングしても気にならない」 といつだったか入力した記憶があります。
 その通りです。
 普通の神経を持ったライダーなら雨に濡れるのを嫌うので、ロードで会うことも少ないです。
 でも滝見隊の、釣り師を除いた3名はそれほど雨を苦にしません。
 少々長い距離でも、豪雨にならなければどうってことなく走り回っています。
 ただ、雨の中、歩いたり、崖を昇り降りしたり、ヤブコギしたり、沢の中に入ったりするのはやはり苦手。
 できればやりたくない。
 
 そんなわけで、雨の中、バイクを停めたところから出来る限り歩かないで済む滝はないかと頭を振ったら、遠野市の白滝が転がり落ちてきました。
 白滝なら、滝のすぐ横に林道があるから、ほとんど歩かなくてもOK。

ktht02.jpg

 見えてきました。

ktht03.jpg

 雨が降り続いて、水量が多く、流れる水は濁っています。
 これじゃあシラタキというより黒こんにゃく、って なんじゃそりゃ。

ktht04.jpg

 正面から見ると端正な滝。

ktht05.jpg

 できれば文字通りの白い白滝を見たかったけれど、ま、こんな濁った白滝を見ることもあんまりないですからね。

ktht06.jpg

 今頃気が付くってのもなんなんですけど、白滝って、シロタキ、シラタキ、どっちなんでしょ?
 宮城県白石市は、シロイシだし。
 白石パンはシライシ。
 何が何でも知りたいわけじゃないから、どっちでもいいんですけどね。
 だったら聞くなよ、ってことか。

ktht07.jpg

 ここまでは白滝。
 
 その100mくらい下流に白滝とよく似た滝が流れています。
 下から登って来ると最初に現れるのがこの滝だから、こっちの方を白滝と誤認しそうなほど。
 横から見ると、傾斜が違うのが分かります。
 白滝は階段状。 この滝はなだらか。

ktht08.jpg


 それでは恒例の動物遭遇シリーズ。 だからそんなのねえって。

 ヤギです。すごくポピュラーな動物なのに、めったに見ることがありません。
 雨の中、立ちすくんでいました。

ktht001.jpg


                            岩手県遠野市     琴畑沢 → 小烏瀬川 → 猿ヶ石川 → 北上川


  1. 2015/07/26(日) 21:21:25|
  2. 遠野市の滝
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Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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