気仙沼市の滝
ほんとにごくまれなことですが、「あの滝はどこにあるのか?」といった質問が届くことがあります。
どう答えてよいやら正直悩みます。
南三陸滝見隊メンバーは誰一人としてGPSを持っていません。
我々の活動範囲は、気仙地方を核として北上山地の南部です。
宮古市に流れて行く閉伊川より南。
北西は岩手県区界高原あたりまで。 西は北上川まで。
南はおおよそ石巻までと決めています。
それ以外の地域で見知らぬ滝を探すことはめったにありません。
時間的にも疲労度においてもだいたいその範囲内を限度として滝探しを行っています。
(在り処の分かっている滝を見に行くだけならこれとは話が別。もっと遠くに行く場合もあります。)
このあたりなら、特別GPSを必要としません。
この範囲での有名滝の位置はほとんど知っていますし、あるかないか分からない未知の滝を探すのにそもそもGPSは必要としないからです。
新たな滝が見つかれば、それぞれの頭の中にメモっておくだけでことは済みます。
ただ、滝の位置を正確に人に伝えなければならない時は非常に困ります。
たいがいの滝は近くに目印になるようなものは何もないし、距離や高度を計っているわけではないですから。
探し当てた当人自身が現在地を分からないこともしょっちゅうあります。
なにせ滝探ししているメンバーがウスラバカばっかりなもんですから。
で、滝の位置を聞かれた場合どうするかといえば、「沢を登ってください。」 としか言えなくなるのです。
ブログには分かる限り沢の名を記しています。
だから画像の滝を見たい場合は、その沢を登って探す以外に見る方法はありません。
登れば必ずあります。
GPSで位置を計り、それをブログに載せられれば親切丁寧であるのは重々承知。
けれど「買ってくれ」などと家人に要求したら、おそらく鼻で笑われ家から放り出されるに違いありません。
では、滝にまいります。
名木沢川は宮城県気仙沼市と岩手県一関市の境界線上にある川です。
滝見隊としてはどっちゃでもいいんですけど、カテゴリの都合上どっちかに入れなければならないので、便宜上気仙沼市の滝としておきます。
ま、どっちのものだと所有権を争うような滝ではございません。
それどころか、え、これが滝なの?といったサイズでございます。

画像はこれ1枚きり。
それ以上撮る気になれませんでした。
そして、これ以上の滝も他に無し・・・・・。 は~あ。
川床、両岸は岩盤でそれなりに見られるというか、けっこう良さげな滝でした。
しかし、水質があまりよくなかったです。濁ってはいませんが。
川底や、水で濡れた岩がヌルヌル滑ります。
なんでだろ?と上流へ登って行ったら、養鶏場の鶏舎が立ち並んでいました。
印象度

名木沢川 → 大川 → 気仙沼湾
- 2014/05/24(土) 21:32:18|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
日本全国の名瀑といわれる滝々の画像を眺めていると、自分たちがあーだこーだ言っている滝の何とめんこいことよ、と思わずににはいられません。
南三陸という限定された場所で、重箱の隅をほじくるような滝探しをしているワシらも、なんとちっぽけな存在なんだろうと思います。
が一方、人にはそれぞれ幸せの尺度があって、はたから見たらどうしてこんなつまらないものに一喜一憂するのか理解できないといったことでも、本人にすればそれだけで十分満足・幸せなことだってあります。
幸せの青い鳥ではないですが、かなわぬものを追い求めて遠方へ出かけても、暇なし・金なし・体力なし・根性なしじゃあ無理が重なるばかり。おまけに家人からはガミガミいわれるし・・・。
ならば身近でできるようなことをやっていたほうが、案外楽しいし感動することも多いのではないか。
井の中の蛙、大海を知らず、とはいいますが、あえて大海に出ることをしない(できない)のもひとつの選択ではないかと思うのですが。
って小隊長は誰に向かっていっているんでしょうかね?
いや、あまりの大滝の数々に圧倒されて、委縮しそうな自分を叱咤激励しているわけであります。
それにしても見なけりゃよかった。
さて、本吉の滝探しパート2です。
これまで事あるごとに気仙沼以南には数えるほどしかいい滝がないと言ってきた滝見隊。
今回はその数少ないいい滝を発見しました。

発見した瞬間 「おおっ!!」 。

絵に描いたような雰囲気を持っています。
南三陸にもまだこんないい滝があったんだ、といささか驚きました。

周りを取り囲む岩盤、直瀑の滝、きれいな水、苔の配置、深い壷、すばらしい佇まいです。
これだけ見ると、名前があって当然のレベル。

前回の曽坊堂沢の西隣にある沢ですが、名前が分かりません。
こんなところにこんないい滝があるなんて意外も意外。
まとまった雨のない時期なので、水量少なめですが、ひと雨あったらさらに見栄えのする滝になるでしょう。
ひとことでいえば、すばらしい。
が、世の中なかなかうまくいきませんねえ。
ほぼ完璧なこの滝にはとんでもない弱点がありました。
それは環境です。
「なんか臭くねーか?」 と気仙沼隊員。
滝のある岩壁をよじ登って周囲を見渡すと、そこはなんと産廃の処理場だったのです。
現在は処理場がすべていっぱいになり、土砂で埋め立てられていますが、地面を見るとそこかしこに産廃のかけらが顔をのぞかせています。
これだけなら、まあ見なけりゃいいってことなんですが、匂いだけは避けられません。
どこからともなく化学物質的な匂いが漂って来てまとわりつきます。
強烈ではないけれども、ずっといるとしつこくて辟易するような匂いです。
被せた土が浅いのかもしれませんね。
我々にしてみれば滝を中心に考えているので、どうしてこんな場所を産廃場にしやがるんだ、ってなってしまいます。
つくづく残念としかいいようがありません。
印象度は、滝だけなら




までいくのですが、
総合的な観点からは、




に下がってしまいます。
なお、この上流には時間切れでまだ入っていません。
渓相がいいのでまだ他にも滝がありそうな感じがします。
いずれそのうち。
不明沢 → 津谷川 →小泉湾
- 2014/05/19(月) 18:09:28|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
「たまには地元の滝探しに行がねーが?」 と滝バカこと気仙沼隊員から聞いた瞬間、一気にテンションが下がりました。
気仙沼市は滝バカにとって地元、小隊長にとっても生まれ育った地であります。
にもかかわらず、身びいきできるほどのいい滝がありません。こればっかりはどうにもならず。
気仙沼以南は、地形的に大きな滝が形成されにくく北に比べて圧倒的に不利です。
これまで何度か入渓したものの、これはという滝に出会ったのはほんの数えるほど。
たいてい肩を落として帰還するのが常でした。
今回向かったのは、宮城県気仙沼市であっても、合併前の旧本吉町のほう。
あらかじめ地図であれこれ見当をつけて入ってみましたが、すべて空振り。まったくいいとこなしです。
そこで地図を頼るのは止めにして、実際の沢を見ながら行きつ戻りつを繰り返しました。
そしてようやく見つけ出したのがこの滝。


上画像が上段、下画像が下段の2段構造。
それらしく撮ってますけど、決していい滝ではありません。
水質は5段階の2ランク。周辺は杉林に覆われ、沢の雰囲気もあまりよくなかったです。
滝のある場所から人家が何軒も見えることもマイナス。
印象度

あまりにもあちこち登ったり下りたり右往左往を繰り返したしたせいで、この滝がどこの沢にあるものやら分からなくなりました。
岩手県一関市と宮城県登米市、それに気仙沼市と境界が凸凹しているために、自分のいる位置が確定できません。
確定できなくても、わざわざこの滝をもう一度見に行くということはおそらくないので、いいといえばいいのですが。
帰宅して推定したのが、 枝沢 → 中沢 → 馬籠川 → 津谷川 → 小泉湾 ではないかということ。
一方、こちらの滝はなごみ系で雰囲気が良かったです。


いわゆる 五月雨型 というタイプ。
水質は普通レベル。
通常することはないのですが、ここではあまりに流木・倒木・枯葉の堆積が多くて、我慢できず一部取り除きました。
それというのも、上流で伐採が行われているからです。
そのため森が消えてしまい殺伐とした背景になってしまいました。
滝壷の水の色が濁って見えるのは、我々がかき回したからです。
苔の貼りつきがよく、しっとりした雰囲気を持っているだけに伐採はかなり残念。
苔の生育に悪影響を与えるのは間違いないでしょう。
印象度



宮城県気仙沼市本吉町 曽坊堂沢 → 津谷川 → 小泉湾
- 2014/05/18(日) 21:54:52|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
年が改まったのに昨年の話を引きずるのも何なんですけど、「滝見隊大賞」のことだけちょこっと書いときます。
昨年暮れ、滝見隊の納会を気仙沼市の酒場で開きました。
毎年恒例になっているもので、議題はただひとつ「滝見隊大賞」を決めるだけ。
メンバーで飲むための口実みたいなもんです。
その年、初めて見た滝に対して、どの滝がもっともすばらしかったのか、どの滝に感動したかを語る他愛のないもの。
日本レコード大賞とかカー・オブ・ザ・イヤーとか年度代表馬とかのミニミニ版とでもいえばいいのか。
当然ながらどこからも認知されていないし、純粋に個人的な好みを推薦するので利害関係はまったくありません。
早く賄賂をもらえるような影響力の大きな選考会になればいいのになあ。 ウソですけど。
条件は、その年が初見の滝であること。南三陸の地元の滝か、その周辺部に存在する滝であること。
絶対条件は水がきれいであること。どんなにドデカい滝でも水が汚れていれば、即失格です。
あってはいけないことですが、見た目きれいであればいいので、たとえ致死量のセシウムに汚染されていてもOKです。
あくまで感動した度合いが選考基準。滝の大小は問いません。
知られざる滝であればあるほど、行き難い滝であればあるほどポイントがUPします。
つまり、滝を発見した時に、 「おっ!」と言うか、「おおっ!」と言うか、はたまた「おおおっ!」と叫ぶかで得点が変わってくるという次第。
思いだすのは大震災のあった年。
この年も性懲りもなく納会を行いました。
沿岸部の酒場が壊滅してしまったので、知人の倉庫を借りて挙行したのですが、いかがわしい男たちが電気もない倉庫で大声上げてわめき散らしている、良からぬことをたくらんでいるに違いない、と思われたのか、警察に通報され倉庫のドアの前にパトカーを横付けされるといった出来事がありました。
こちらは宴もたけなわの時にいきなり警察官に踏み込まれてギョッとしたし、警察官にしても、ランプだけの倉庫の中で、何やら人相風体のあやしい男どもがテーブルを囲んでいたので犯罪の匂いを嗅いだに違いありません。
そして2013年暮れ、例年通り侃々諤々怒鳴り合いののしり合いになるかと思いきや、意外にすんなり大賞は決定しました。
岩手県釜石市の2つの滝、大槌町のひとつの滝も候補に上がりましたが、より地元に近いということで2013年滝見隊大賞は、岩手県住田町にある 不老滝 (仮称)に決定。

その年発見した地元の滝では、存在感が抜きん出ていますから異論らしい異論はほとんど出ませんでした。
よくまあこんなすばらしい滝が世間に公表されずマークもされずに残っていたものよのう、と驚くやらうれしくなるやら。
飛びぬけて大きな滝ではないものの、世界観があり神秘性にすぐれた滝だと思います。
神秘性を形作っているのが、滝の周囲を埋め尽くすほどの苔。
これがあるとないとでは景観がまったく様変わりしてしまいます。
夏の豪雨で周囲の苔に大きなダメージが及んでしまったことが気がかり。
(画像は豪雨以前のものです)
それにしても、年々新たな滝を発見していったら、そのうち南三陸から未知の滝が無くなるんじゃないかと不安を覚えます。
それでは、2014年しょっぱなの滝、宮城県気仙沼市の 源氏の滝 に入らせていただきます。

一見しただけではあまりパッとしない滝です。
崖上に林道がありますが、崖下の陰になり、上からは見えません。
岩盤はしっかりしています。ゆるやかな斜瀑。上流に人家や田畑がないので水がきれい。
源氏の滝 の名前の由来は、源義経の愛馬 太夫黒 がこの地気仙沼市鹿折(ししおり)の産だったからといわれています。
ただ馬の産地に関してはいくつか異論もあり、岩手県千厩町であったとか、同じく岩手県一関市東山町松川の産だったとかもいわれています。
太夫黒は、元々岩手の豪族藤原秀衛が「淡澄」という黒鹿毛の馬を、源頼朝の助っ人として出陣する義経に贈ったのがその名の元になったというのが定説。
一ノ谷の合戦で一躍その名を轟かせ、数々の合戦で活躍。その後合戦の際矢を受け死亡。岩手に帰還することはありませんでした。
それから後、岩手に戻った義経が愛馬として飼っていたのが
黒鹿毛の 小黒 という馬らしい。
その小黒号の生まれた地が宮古市川井地区にあるけれど、いやいやここ気仙沼市の鹿折こそ小黒号の産地だという話もあり。
北行の際、岩手県住田町の赤羽峠で死亡し、遠野市内の神社に祀られた、というのが通説。
しかしこれにも異論があって、義経が平泉から気仙沼に向かう際、
白毛の小黒号が突然亡くなり、その亡骸を埋葬したら、やがてそこから白い藤の花が咲きだした、という場所が岩手県一関市千厩町に今でも実在しています。
まあ、何が何だかです。
源氏の滝のすぐ上にも滝が連なっています。



名前がないので、鹿折不動の滝 とでも呼べばいいのか。
なぜなら、すぐ横の崖上に不動尊があるから。

そっけない造りですね。鳥居すらありません。
実は、この鹿折川支流は源氏の滝よりもっと有名なものがあります。
それは、金。
伊達正宗の頃に発見された金鉱がこの山にありました。
現在ほとんど跡形もありませんが、案内看板を読むとびっくりさせられます。
明治後期の採掘最盛期には金の含有量が鉱石の20%にもなっていたとか。
通常、金の含有量は鉱石1トンに対して0.5g以上あれば経済的にペイできるレベルだそうですから、まさにとんでもない金山だったのです。
そしてモンスターゴールドと呼ばれた純度85%、重量2.25kgの金塊が掘り出されたのもこの鉱山だったそうです。純金といってもいいような塊。(ちなみに現在の金相場価格では、1グラム4250円として2kgだと850万円に相当。)
その金塊があった鉱山の入口。第四坑口というらしい。
大震災で崩れてしまったのか、再整備中でした。
シートで塞がれた奥が坑道入口。
以前来た時にはこんな手が加わって無くて、穴を木の杭で塞いだだけのものでした。
この山には金を掘るため坑道がいくつもあったそうな。
林道の近くにはこんな穴も。

人間が楽々入れる大きさ。暗くて奥をうかがい知れず。
もしかしたら、現在でも沢をさらってみれば、砂金くらいは採れるかもしれませんね。
鉱山への登り口(源氏の滝入口でもあります)には、新しい金山資料館の横にこれも真新しい金山神社が建てられていました。
ご神体はどういうわけか1580kgもあるモンゴル産の岩塩。
金山神社と岩塩。その関連性の無さに、なんでやねんと突っ込みを入れたくなりました。

触ってもOKなので、ペタペタ触ったあげく手をちょっと舐めてみたらなるほどしょっぱかったです。
でもこんなことしてたら、そのうち無くなりませんかね?
支流→鹿折川→気仙沼湾
- 2014/01/02(木) 17:22:24|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
最近とにかく忙しくて、文字通り貧乏暇なしです。
なかなかブログにまで手が回らない日々が続いていますが、加えて気候的に行くに行けない状況になってしまい、益々UPする間隔が伸びるかも知れません。
南三陸滝見隊は僅か4名の小所帯ですが、それでも毎年納会を開いています。
今回も気仙沼市内で行われました。「行われた」というほど大げさなもんじゃないですけど。
それに先だって出かけたのが、宮城県気仙沼市を流れる八瀬川系の沢の滝探し。
バイクじゃ峠の雪や凍結が致命的だし、なによりヘタレ揃いで寒い時期長距離を走る根性無し。
で、まあ我々の御近所の川でお茶を濁そうという安直な魂胆。
一応、隊としては今回で今シーズンのラストランになり、来年3月いっぱいまでお休みします。
例年通り個人的に行きたい奴は勝手にどこでも行ってくれのスタンスは変わらず。
小隊長も気が向いたら時間と天候を見計らいながらどこかへ出かけるつもりです。あくまで、つもり。
宮城県気仙沼市の北を流れる八瀬川は大川の支流で、西側や南側に流れる川より若干滝のありそうな雰囲気。
まずはその枝沢 青鹿沢の滝から。
直瀑ですが、小規模。


沢を登っている途中、ずっと探していたものにやっとお目に掛りました。

熊注意看板 です。
悪くはないけど、ちょっと愛想が無い感じ。
デキは岩手県住田町の看板に到底かないませんね。
おそらく三陸のクマは冬眠に入ったと思われますから、大きな不安から解放されます。
これはという滝が見つからず、山を降りて行ったら、他の動物が。

ニホンカモシカ。
この辺では別に珍しくありません。
山に限らず、何しに下りて来るんだか海辺でも見ることがあります。
青鹿沢から次に入ったのが、同じく八瀬川系の滝の沢。
名前通り滝の多い沢ですが、残念なことにちっちゃな滝ばかり。

こんな景観の沢です。
水量は少ないけれど、川床に岩盤が多くて期待したんですけど。
その中で、どうにか見られる滝が下の2つ。


どちらもどうこう言えるほどの滝ではございません。
ただ春になったらもっと苔が生えて見栄えが良くなるかと。
ともに


水がきれいなので、コーヒーを沸かして凍えた身体を温めました。
その帰り路、またまた出会ったニホンカモシカ。
もちろん先ほどの奴とは別な個体です。

青鹿沢・滝の沢→八瀬川→大川→気仙沼湾
- 2013/12/27(金) 20:41:47|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
ども、気仙沼隊員です。
しまった!今日来るんじゃなかった! と見た瞬間思ったなあ。
気仙沼市鹿折の上西側沢の滝です。あ、以前UPされてます。

黒々した岩盤をほぼ直角に流れ落ちるカッコイイ滝なんです。
気仙沼では有数の滝であること間違いなし。
いつも隊長から「お前んとこ、ろくな滝がねえもんな。」と言われ続けている気仙沼でも、
この滝ならどうにか他と対抗できるようなレベルだと思っているんだけど。
でもしかし、今回行ってみたら、もうどうにもこうにも水不足状態で、なんとも情けない姿をさらけ出してました。
考えてみたら、南三陸では雪解けがとっくに終わって、増水期は過ぎているもんねえ。
雨降らないし、水量ないわけだ。
もともと水量の無い小沢だから、いくらカッコイイ滝でも雨が降らないと恰好つかないです。
上半身はスーツ姿でも下半身はブリーフ一丁みたいな。
今日みたいな雨の続いた翌日あたりに行ってれば、おお、さすが気仙沼の誇れる滝と胸を張れたんすけどね。残念でした。
(記: M.M) 上西側沢⇒鹿折川⇒気仙沼湾
- 2013/04/03(水) 18:32:13|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
気仙沼にはろくな滝がない、と何度か書いてきました。
実際その通りで、気仙沼市でもっとも名の知られた源氏ノ滝でさえ、名勝だとは大声出して言えないような姿をしています。一般的にイメージする滝らしい滝ではありません。
じゃあ他にないのか、といえばさにあらず。
これまで当ブログでUPしてきたように、知名度こそ劣るものの、源氏の滝を越えるものがいくつか存在しています。
小隊長は、気仙沼を代表するのは鹿折川系上西側沢の滝しかないと思っています。
再UPしたいところですが、山中の雪が深くてまだ行くことができません。
で、次点になりますが、今回黒沢姉妹滝と河童の滝壷を撮ってきたので再UPします。
南三陸の平野部には積雪がありませんのでどうにか行くことができました。
前回は気仙沼隊員のUP画像、小隊長としては初です。
どちらも気仙沼を代表してもいい滝格を持っています。
でも代表とするには残念ながらやや難があります。
まずは黒沢姉妹滝から。

全景。

上段の妹滝。

下段の姉滝。
知名度0です。でもすばらしい佇まいをしています。
穏やかで神秘的な雰囲気を感じる滝です。
水量はいつもこんな感じで季節的変化は少ないようです。
もう少しあればなお良かった。水質も良好。
滝そのものに関してはほとんど欠点がありません。
だめなのが環境。
周囲を見渡すと、すべてが鬱蒼とした杉林に覆われているのです。
杉の人工林は陰気だし季節が変わっても色彩に変化がありません。
だからいつ訪れても同じ景観ということになってしまいます。
杉の人工林は緑の砂漠です。いくら青々とした森でも、見せかけの自然でしかありません。
日の射す時間でも地面まで光が届かず、陰気に静まり返っています。
下草が生えず、虫がおらず、鳥の鳴き声もめったにしません。獣の気配もありません。
それまでいろいろな生物を支えてきたバラエティー豊かな植生が、杉だけの単相に塗り替えてしまったためです。
こんな場所を歩いても気分は暗くなるばかり。ジメジメと暗く開放的にはなりません。
年がら年中濃い緑色で紅葉になることもなく、春先には大量の花粉を飛ばしてアレルギーを引き起こします。
人工杉は根が浅く、広葉樹のように水を蓄えることもできないので、大雨が降ると崖崩れを防ぐこともできません。広葉樹なら降った雨をアベレージ化して川に流し山を守ります。杉にはそれができません。
成長が早く建材に向いているというので、戦後それまであった自然林を手当たり次第伐採し山を覆い尽くすほど杉を植えて来ました。山を削り至る所に林道や作業道を建設したため、それまでの植生がすっかり変わってしまいました。人間がひんぱんに入るようになると同時に外来植物が侵食してきたのです。
その杉が建材として伐採する時期が到来したというのに、現状はどうでしょうか。
安価な輸入材に太刀打ちできず、さりとて手も入れられず放置されている山のなんと多いことでしょう。
せっかく植えた杉を伐採しようにも、高齢化が進んで労力も馬鹿にならぬ。コストもかかる。入札に出してもコスト以下。これではアホらしくて放っておいたほうがいい。かくして山は荒れ放題となるわけです。
こんなことでいいんかい!と山に入るたび憤懣やるかたない小隊長ですが、自分には何の力もなくどうすることもできません。
黒森沢⇒八瀬川⇒大川⇒気仙沼湾
気分を変えて、次は河童の滝壷です。
知名度は源氏の滝に次ぐと思います。
でも気仙沼市民の大部分は源氏の滝すら知りません。
何かの機会に、気仙沼生まれで気仙沼在住の母親に気仙沼の滝の話をしたことがありますが、異次元のことを聞いているような顔をされました。
母親だけでなく、これが一般的気仙沼市民の反応だと思いますがね。



これもすばらしい滝です。
岩盤の配置と、落下する水の流れがすごくカッコイイと思います。
一見深山にある滝のような景観。
気仙沼市民が名勝として堂々誇れる滝です。
ただし滝だけならという条件付き。
なぜなら周辺環境が悪過ぎます。
この滝は里の滝。大きくいえば市街地にある滝といってもいいでしょう。
周辺には人家があります。滝の横にも民家が建っています。
下流では林を伐採中、ブルドーザーが音を響かせていました。
上流にはゴミ焼却場があります。ゴミ収集車が行き来しています。
滝のすぐ上には道路があり、あちこちに「ゴミを捨てるな」の警告板が立っています。なるほど崖にはゴミが散乱しています。
これではどんなに期待しても水質が良かろうはずがありません。見た目はきれいですよ。あくまで見た目だけですが。
そして周辺はこれまた杉林に囲まれています。
滝がとってもいいだけに、「ううむ・・・。」と唸ってしまいます。何とかならんもんでしょうかね?
滝の部分だけ切り取って徳仙丈山の奥深くに持って行けたら、と思ってしまいます。
環境は置いといて滝自体はホントにいい滝ですので、気仙沼にお越しの際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
アクセスを紹介します。
気仙沼市の国道45号線、田中前の交差点(ホームセンター・クボのある角)を県道65号線に入り徳仙丈山・羽田神社のある山手方向に向かいます。田中前交差点からおよそ2kmほど進んだ所にゴミ焼却場への入口(進行方向に向かって右側)がありますから、500m程坂道を進んでください。その道の崖下に河童の滝壷はあります。
看板などはありません。駐車場もありませんから、滝から少し登った先(左側)に若干広い場所があるので、そこに駐車してください。道路上を少しだけ下ると、滝まで降りる小道があります。沢にぶつかったら、すぐ下流が河童の滝壷です。なお、駐車した場所のすぐ近くには同じ沢の五月雨の滝があります。こちらにははっきりした道がありません。ガードレールをまたいで降りてください。
小滝川⇒神山川⇒大川⇒気仙沼湾
- 2013/02/08(金) 22:11:48|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
下流:川床に岩盤多いが、傾斜なし。
上流:傾斜はあるが、岩盤なし。
周辺環境:杉の人工林だらけで暗くうっとうしい。
早い話、どうにもこうにも取り柄のない沢が塚沢でした。
入ってすぐは、岩盤があちこちにあるし、水量も不足はなかったので、期待したんですけどねえ。
奥に進むにつれ、期待は萎んで、山を降りて来た時にはむっつりしてしまいました。
小滝ながら、中流域にいくつかはありましたが、滝としての存在感は希薄。


上の2枚は同じ滝。


その上流の滝。

これといったアピールポイントがありません。


たとえ滝が見つからなくても、広葉樹林の山なら景観もいいし気分も落ち着いてそれなりの充実感を持って下山することができます。
でも人工杉だらけの山はまったくダメ。嫌いです。季節感がなく、年がら年中湿っぽくて暗いし、気分が開放されません。
上のような滝でも、周囲を広葉樹に囲まれていればずいぶん印象が変わるはずなのですが・・・。
塚沢⇒八瀬川⇒大川⇒気仙沼湾
- 2012/12/23(日) 17:03:08|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
気仙沼市本吉町にある津谷川支流横沢川の滝を紹介します。
地図上ではこの川、宮城県と岩手県の境界線上にあります。
内陸側が岩手県一関市室根町、海岸側が宮城県気仙沼市本吉町です。
ですから、「岩手県一関市の滝」としても間違いではないと思います。
我々は、宮城県の本吉町側から入って行ったことと、川に沿った林道が宮城県側にあったことから、ここではとりあえず宮城県の滝としました。
岩手県側から「これらの滝は、本来岩手県のものだ。宮城県にするのはけしからん!」と大挙して抗議に押しかけられても、隊としては一切関知しませんのであしからず。便宜上そうしただけですから。
地元の方には大変失礼ながら、横沢川は南三陸にしてはいい川です。
滝は小滝をあちこちに見ることができます。
下流部は川の側面がびっしりと護岸工事されており、滝があったにしろカメラを向ける気がしません。
護岸のコンクリートが高く、どうやっても写り込みそうでした。
上流部になると護岸が消え、渓相も良くなります。
一通り手入れされた林道が最上流部まで続き、水源地の構造物で終わります。
その上にも登ってみましたが、勾配が緩くなり水量も足りなくなって滝も消えます。
この川の上流部は傾斜があり、岩盤も多いし、巨岩が目につくようになります。
低山の多い南三陸では珍しい。
主な滝を下流から順に貼ります。
この他にも滝はありますが、どれも小滝。載せるほどのレベルではありません。

上流部に向かう橋から目に入る滝。
周囲に雑草がはびこり、景観悪し。


途中から折れて流れる渓流瀑。
しっかりした岩盤ながら落差なし。


まとまりの良い滝。小滝です。滝壷ごく浅い。


横沢川最大の滝。おおよそ5mの落差。南三陸では大きな滝になります。
ただ、倒木などが積み重なり雑然として景観だいなしです。
滝下に降りようと試みましたが、藪や倒木だらけで危険なので断念しました。
いい滝にも関わらずちょっと落ち着けない滝です。
周辺部を整理したらいい滝になるはず。もったいない。




滝らしい滝とすれば、最上流になります。
まとまりあります。滝壷はありません。


横沢川の滝は、最大の滝以外、どれも流れの一部になってしまい、はっきりとした存在感に欠けるようです。
景観がもうひとつで、和めるような滝がなかったのが残念です。
水質は悪くないです。飲める水です。
横沢川⇒津谷川
- 2012/09/30(日) 18:52:33|
- 気仙沼市の滝
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気仙沼市の滝
我が地元の滝をご紹介します。
「どうです、すごいでしょ。」と胸を張れるような滝ではございません。
藪の中に隠れた滝です。地元住民でもほとんど知らないはず。

金成沢川で最も落差のある滝。
それでも3mくらい。
上半分が石の積み重ねでできているから、大雨が降ると、濁流で滝の形が変わってしまいそうです。

はっきり言ってしまえば、これといって見どころがないです。
水質は中程度。
わざわざ藪漕ぎしてまで見に行く価値はないです。
印象度 どちらも

(記:M.M) 金成沢川⇒大川⇒気仙沼湾
- 2012/08/11(土) 17:52:27|
- 気仙沼市の滝
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