南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

西桂沢の大滝

nskw1.jpg
 一関市の滝                         栗駒山(須川岳)


 ゲンナリ、グッタリ、ヘロヘロ、バテバテで帰還しました。
 しんどかった。 その一言に尽きます。

 前日の深酒がたたり、寝不足気味。
 それでもバイクにまたがり、自宅から3時間かけて入渓地点までやってきました。
 この時までは、体調に変化はなかったのです。 とりあえずやる気はありました。

 目的地は、岩手県一関市。 栗駒山(岩手では須川岳といいます)の麓を流れる西桂沢です。
 参加者は全隊員4名+オブザーバー1名。
 なんと、1度で懲りてもう来ないだろうと考えていたワニ目のジロ吉まで参加してきました。
 ちゃんとヘルメット持参です。 工事用だけど。
 相変わらず陰険な目つきで人を見るので、どうも苦手。 性格悪くないんだけどなあ。

 西桂沢へは、一関市街から国道342号線に乗り、厳美渓を突っ切って、ひたすら栗駒山を目指します。
 峠の須川温泉へ向かう途中、冬季通行止めのゲートがあって、その手前に真湯温泉があります。
 真湯温泉から道路をはさんで林道があり、入って最初に現れる橋の下が西桂沢。

 同じ栗駒山を源流とする産女川(うぶすめがわ)は沢屋にとても人気があって、関東方面からも人が訪れているようです。
 いろんなブログに写真付きで詳細が載っているので、わざわざ足を運ばなくてもブログを読んでいると行ったような気になってしまうほど。
 ところが、西桂沢になるとほとんど参考になる記事がありません。
 (沢としてあまりおもしろくないからだと後になって分かりました。)
 詳しく載っているのは、探した限り1コだけ。
 画像はまったくありません。
 奥に大滝があることだけは記事で確認。

 その大滝を見ようと以前やって来たことがあったのですが、あわれ、沢に行き着く前に崖の崩落によって退散するはめになったのでした。
 今回はそのリベンジマッチというわけ。
 南三陸滝見隊としては、完全アウェイの地ですから行かなきゃ行かないでもいいんですけど、画像がないんで、どんな滝か拝みたい気になります。 
 行って行かれない地でもないし、ちょっくらと軽く考えていました。

 しかし、物事そう簡単にはいきませんね。
 当初の予想では、大滝まで片道2時間。 往復約4時間とみていたのですが、甘かった。
 我々は何と、往復6時間もかかってしまいました。
 沢に入り、出会いまで戻って来た頃には、もう日が沈みかけていました。
 自宅に帰りついたのは9時になろうかという時刻。
 玄関にカギが掛けられ、家人からは 「こんな夜遅く どこのどなた様ですか?」 とイヤミをいわれるしまつ。

 西桂沢には3つの堰堤が待っていました。
 最初の堰堤までは山道があります。
 それ以降はまったくありません。 獣道すらありません。
 沢歩きか、ヤブコギか、ゴーロ歩きだけ。
 そのゴーロ歩きが嫌になるほど長かった。 
 体調が徐々に悪くなり、まだかまだかと思いながら歩き続けました。
 石を跨ぎ、よじ登り、1時間以上ゴーロ歩きを続けても、これといった変化がないのです。
 我々は滝屋なんで、沢屋のように行程を楽しむわけではありません。 滝だけが目当てです。
 沢屋のように頂上を目指す体力も気力もないし。 ついでに頂上にも興味のないアホばっか。
 沢に変化があればそれなりに楽しめるのですが、こうも延々ゴーロが続くといい加減嫌になるし疲れも出て来ます。
 気温が高く、ヘルメットの間から汗が滴ってきました。 顔面を飛び回る虫もうるさい。
 なんでこいつら目だとか鼻の穴だとか口の中とか粘膜ばっかり狙うんだろう?

 桂沢の由来となったであろう桂の巨木が至る所にありました。

nskw2.jpg

nskw3.jpg

 どれもデカい。
 国定公園内で、周辺原生林。 杉林がないのが救い。

nskw4.jpg

 傾斜が出てきて、ようやく現れた始めた滝。
 ここまでこれといった特色のない沢を1時間以上も登って来ました。 飽きた。

nskw5.jpg

nskw6.jpg

 この滝、良かった。
 真中から楽に直登できました。
 

 越えたらびっくり。

nskw7.jpg

 大規模なナメ。 こんなの南三陸にありません。 
 ペッタリしたナメで、水は薄く広がって流れています。 すばらしい。
 滑らないし 楽に歩けたのは、ここぐらい。

nskw8.jpg

 ナメ滝もありました。

nskw10.jpg

 火山を流れる沢だけあって、赤い溶岩のような石や、青っぽい石がゴロゴロ。
 北上山地では見られない石です。

nskw12.jpg

 これもいい滝。
 登るのにちょっと手こずりました。 とっかかりがあまりない。
 身の軽い滝バカに高巻きしてもらい、上からザイルを垂らして直登。

nskw13.jpg

 登った滝を上から撮影。
 

nskw06.jpg

 次第に高度が上がります。
 小隊長は疲労感が増し、脂汗が出始め、息が上がるようになってきました。
 普通の疲れでないことは確か。 なんとなくヤバイかも、と思い始めてきたところ。
 ペースダウンし、休み休みの歩き。
 出会いから2時間以上も歩き、皆も不安感が湧いてきたようです。
 「あとどれくらい行かなきゃなんねんだよ?」
 「知らね。」
 「ホントに滝あんだべな。」
 「崩壊してっかも。」
 「まさか。」
 「知らね。」
 疲労で話すのがおっくうになってきます。

nskw14.jpg

nskw15.jpg

nskw16.jpg

 高度が増すにつれ滝の数も増えていきます。
 すんません、このあたりの滝、どっちが上だか下だか分からなくなってます。
 他のブログには載っていませんでしたが、ルンゼのあちこちで大規模な崩落が起こり、土砂とともに大木が倒れて沢を埋めているので、非常に歩きにくい。
 バランスを取りながら大木の上を渡っていきます。
 崩落のために消えてしまった滝もあると思われ。

 疲労感満載で、帰りまで体力持つのかと不安を覚えた頃、

nskw17.jpg

 出たあ! 遂に大滝が現れました。 WEB初登場です。
 途中ランチタイムをとったり、小休止を多めにとったりしたこともありますが、何とここまでの到達時間は3時間。
 戻りの時間を考えると気が遠くなる。

nskw18.jpg

 デカい。 大きく迫力があります。
 沢を紹介するブログには12mの滝とありましたが、もっとありそうに見える。
 来る前は、内陸の滝なので、大きいだけで殺風景なイメージを持っていました。
 でも実際はしっとり感のある美しい滝です。

nskw19.jpg

 大雑把には2条の流れ。

nskw21.jpg

 向かって左側の流れ。

nskw22.jpg

 右側の流れ。
 下に大量の岩石が堆積。 本来、これより数m以上は高いはず。
 土砂に埋まって滝壷はありません。

nskw23.jpg

 直下から仰ぎ見ると、上段部分が隠れて見えなくなります。

nskw24.jpg

 印象度はもちろん  
 
 これまで誰もUPしていなかった滝を見られて大満足。
 
 しかし大満足したのは気持ちだけで、身体は悲鳴を上げ始めました。
 小隊長の体重は90キロを越えるのに、足の強さは人並み以下です。
 しかも言いたくないけど短い。 だから岩の上り下りがつらい。
 フル装備で登って来ているので、ザックの重いことといったら。 肩に食い込みます。
 大滝からの帰路、大きな岩から足を落とすたびに痛みが走るようになりました。
 そしてついに左足の太腿の裏が痙攣し、ダウン。
 少し休んで歩き始めたら、左をかばって歩いたために、今度は右足が攣って、またもやダウン。
 「隊長おぶって行く訳にもいかねえし。 どうする? 放って置いてクマのエサになってもらうか?」 と滝バカ。
 結局、両足を隊員に揉んでもらいながら30分ほど休憩。
 その後ゆっくり慎重に慎重に下りて来たのですが、その間ニーハオ隊員までがこむら返りを起こすことに。
 下って来るうちに日が陰り出し、気はあせっても身体がいうこときかないのでどうにもなりません。
 そんなこともあって、なんだかんだで往復6時間の滝見行になってしまいました。
 さらに3時間のバイク行程が待っていました。
 何で俺達こんなことやってんだろ?
 体調が悪かったとはいえ、今回ばかりは楽しさより苦痛のほうが大きかった滝見行になりました。
 あ~しんど。

                                  西桂沢 → 桂沢 → 磐井川 → 北上川


スポンサーサイト
  1. 2016/06/14(火) 22:30:32|
  2. 一関市の滝

自己紹介

小隊長

Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

最新記事

カテゴリ

はじめに (1)
道草・寄り道・油売り (140)
巨樹・古木 (71)
野の花々 (34)
八幡平市の滝 (1)
普代村の滝 (1)
田野畑村の滝 (1)
岩泉の滝 (1)
宮古市内の滝 (10)
宮古市田老地区の滝 (2)
宮古市新里地区の滝 (9)
宮古市川井地区の滝 (20)
花巻市の滝 (8)
花巻市大迫地区の滝 (10)
花巻市 東和町の滝 (5)
北上市の滝 (2)
金ヶ崎町の滝 (1)
奥州市衣川地区の滝 (16)
奥州市水沢地区の滝 (3)
奥州市江刺区の滝 (7)
奥州市胆沢区の滝 (5)
平泉町の滝 (5)
一関市の滝 (24)
一関市花泉地区の滝 (1)
一関市東山地区の滝 (6)
一関市川崎町の滝 (6)
一関市大東町の滝 (22)
一関市藤沢町の滝 (2)
一関市室根地区の滝 (4)
山田町の滝 (15)
遠野市の滝 (72)
遠野市宮守地区の滝 (6)
大槌町の滝 (40)
釜石市の滝 (79)
住田町の滝 (102)
大船渡市の滝 (91)
大船渡市三陸町の滝 (62)
陸前高田市の滝 (121)
気仙沼市の滝 (26)
南三陸町の滝 (14)
女川町の滝 (1)
石巻市の滝 (17)
登米市の滝 (9)
栗原市の滝 (13)
大崎市の滝 (2)
加美町の滝 (1)
色麻町の滝 (1)
秋田県 東成瀬村の滝 (3)
秋田県 湯沢市の滝 (3)
東松島市の滝 (1)

ご来場者数

リンク

このブログをリンクに追加する