南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

堺ノ神沢の大滝

skmk1.jpg
 宮古市新里地区の滝


 岩手県宮古市新里地区を流れる刈屋川支流倉ノ沢の滝を見た後で、滝見隊は移動しました。
 倉ノ沢の上流部分には何本もの支流が流れ、地図を見た限りでは倉ノ沢大滝以外にも滝はあると確信していました。
 でも滝探ししようとなると決定的に時間が足りません。
 強引に入ったとしても、残してしまう沢が多くなり、中途半端で終わる恐れがあります。
 だから上流にはそのうちいつかということになり、残った時間で確実に滝のある沢を攻めることにしたのです。

 入ったのは、堺ノ神沢。
 宮古市と岩泉町の境界にある堺ノ神岳(1319m)を水源とする沢で、ひと山越えれば岩泉町に入ってしまうところ。
 なんだか北上山地の奥の奥まで来てしまったなあ、と感ずるような深い山間地です。
 林道に入ってしばらく進むと車止めがあって、そこで工事が行われていました。
 その先には車どころかバイクでさえ入れないような細い廃道らしき道が続いています。
 廃道に入るには、目の前の工事現場を通過しなければなりません。
 ユンボが土砂をダンプに積み込む真っ最中。
 手を振って 「南三陸からやってきたアホバカなんだども、ちょこっと通らさせてもらえねべか?」 と恐る恐る尋ねると、
 「何しに行くの?」
 「滝探し」
 「???」 といった怪訝な顔。
 世の中に滝探しを趣味とする人間がいるなんて普通の人は思ってもいませんから、まあ当然の反応。
 どうにか承諾を得、バイクを邪魔にならない場所に並べると、いざ突入。
 どこの馬の骨とも分からぬ風体怪しき男どもの通過を 手を停めて待っていてくれた作業者の方々に感謝です。

 廃道はまさしく廃道そのもの。道としての体を成さない状態。
 ヤブコギしたり、倒木をくぐったり、沢に降りたり、道に戻ったりの繰り返し。
 断崖の下を通っているはずの道が、上から大きく崩壊し、崩れ去った道に倒木が渡してありました。
 いつしつらえたのか分かりません。腐っていたらどうしようと不安いっぱい。
 一人ずつじわじわと渡りましたが、倒木は体重を乗せるとしなって、いつ折れるかわからずガクブル。 
 転落したら大怪我は免れません。 そんなのが2ヶ所も。
 冷や汗の連続で沢を登って行ったら、ついに目当ての滝が。

skmk3.jpg

 地理院地図を眺めると、堺ノ神沢の中流部に滝マークがあります。
 間違いなくこの滝です。 WEB 初登場。
 滝名があるかもしれませんが、現時点では分からず。
 とりあえず、そのまま堺ノ神沢の大滝としておきます。

skmk2.jpg

 地図に載ってるくらいだから、当然大きな滝です。

skmk4.jpg

 まとまり感あって、威風堂々とした印象。
 水量はそれほどないので、威圧感は感じません。

skmk5.jpg

 広い滝壷に岩魚を3匹見ました。
 きれいな水質です。 飲めます。
 岩に苔があればもっとカッコ良かったと思いますが、特に欠点のないすばらしい滝です。

 印象度  


 じっくり眺めて十分堪能した後、さてこれで目的は達したし日の暮れる前に帰ろうか、と考えていたら、またまた滝バカが余計なことを。
 「この沢だったら、上流にも大きな滝がありそうだ。」
 確かに岩盤が多いし、傾斜もあるし、水量に不足はないし、地形的にもさらに滝がありそうな沢です。
 でも小隊長は1週間の仕事の疲れが溜っているし 天候も気になるしで なるべく早く帰りたい。
 しかし釣り師とニーハオ隊員まで同調してしまったので行かざる得なくなりました。

 登ったあげく滝が無いとなれば、いがみ合いがおっ始まっても不思議じゃなかったのですが、予測通り滝はありました。

skmk7.jpg

 これもWEB初登場になるかと。 いい滝です。

skmk8.jpg

 下の滝と比べれば、若干小さい。
 でも存在感は甲乙つけがたい。

skmk9.jpg

skmk10.jpg

 こちらの滝もほぼ円形の滝壷を持ち、さらに苔の配置もあって、日が射していたら美しい滝だったろうと思います。

 印象度  

 見ごたえある滝が2本もあって突入した甲斐ありました。
 でも恐ろしい道。ていうか、ほぼ崩壊状態なんですよ。
 崖に渡された倒木を再び踏むのは、本心から心臓縮み上がりました。
 もし滝探し初心者が入ったら、もう2度と滝探しには行かないんじゃないでしょうかね。
 沢そのものはとてもいいので、入るとしたら沢登りの装備で夏がお勧めです。 でも藪だらけかも。
 なお、地図上の山道と実際とはかけ離れています。 沢に沿ってはいますが、位置がいい加減。


 沢を下る途中、小隊長にアクシデント発生。
 目の前の岩を跨ごうとして目測を誤り、岩の斜面に足を付いた瞬間に滑って川に転落。
 疲れて足が思うように上がらなかったのです。
 幸い上半身を濡らすことはなかったのですが、スパイク長靴ごと太ももまで水に入ってしまいました。
 渓流靴は持参していました。
 でもこの時期水に入るのは勘弁してくれと思っていたものだから、スパイク長靴のまま入渓していたのです。
 スパイク長靴は林道とか草付きの斜面では威力を発揮しますが、濡れた岩場では無力。
 それを分かっていながら履いて来たわけで、考えが甘かった。
 「ガタイばかりデカい熊体型で、手足が短いってこと、忘れてんじゃねーの。」 と滝バカ。
 「うっせえ、エテ公体型のオメエに云われたくねえよ。」
 「誰がええとこのボンボンじゃ。」
 「この前、俺をブログで笑ったから、天罰・天罰」 と釣り師。
 長靴をガボガボいわせながらバイクまで戻り、ズボンを換え、乾いている渓流靴に履き替えましたが、風を通すので帰還する途中の寒いったらありゃしない。 氷水に足をつっこんでいるよう。


          岩手県宮古市新里           堺ノ神沢 → 刈屋川 → 閉伊川



  
スポンサーサイト
  1. 2015/11/09(月) 20:17:12|
  2. 宮古市新里地区の滝

自己紹介

小隊長

Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新記事

カテゴリ

はじめに (1)
道草・寄り道・油売り (154)
巨樹・古木 (75)
野の花々 (38)
八幡平市の滝 (1)
普代村の滝 (1)
田野畑村の滝 (1)
岩泉の滝 (1)
宮古市内の滝 (10)
宮古市田老地区の滝 (2)
宮古市新里地区の滝 (9)
宮古市川井地区の滝 (23)
花巻市の滝 (8)
花巻市大迫地区の滝 (10)
花巻市 東和町の滝 (5)
北上市の滝 (2)
金ヶ崎町の滝 (1)
奥州市衣川地区の滝 (16)
奥州市水沢地区の滝 (3)
奥州市江刺区の滝 (7)
奥州市胆沢区の滝 (7)
平泉町の滝 (5)
一関市の滝 (24)
一関市花泉地区の滝 (1)
一関市東山地区の滝 (6)
一関市川崎町の滝 (6)
一関市大東町の滝 (22)
一関市藤沢町の滝 (2)
一関市室根地区の滝 (4)
山田町の滝 (15)
遠野市の滝 (72)
遠野市宮守地区の滝 (7)
大槌町の滝 (40)
釜石市の滝 (83)
住田町の滝 (104)
大船渡市の滝 (92)
大船渡市三陸町の滝 (62)
陸前高田市の滝 (124)
気仙沼市の滝 (26)
南三陸町の滝 (15)
女川町の滝 (1)
石巻市の滝 (17)
登米市の滝 (9)
栗原市の滝 (16)
大崎市の滝 (7)
加美町の滝 (1)
色麻町の滝 (1)
東松島市の滝 (1)
秋田県 東成瀬村の滝 (3)
秋田県 湯沢市の滝 (3)

ご来場者数

リンク

このブログをリンクに追加する