南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

六角牛山の大滝

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 遠野市の滝                         六甲おろし、じゃなかった、六角牛山(ろっこうしさん)


 滝関連ブログに触発されて、滝見隊も六角牛山にある大滝を見に行くことにしました。
 最後に見てからかれこれ3年以上は経ってるんじゃないかなあ。
 これまで3度行っていますが、正直言ってあまり積極的に見に行きたいとは思わなかった滝です。
 何故かといえば、滝までの道がなく、ヤブコギか沢登りしか方法がないから。
 とりわけ今の季節は草木がはびこるし、虫は飛び回るし ひどい目に遭いそうです。

 同行したのは気仙沼隊員のみ。他は用事で欠。
 遠野市へ向かう途中、赤羽トンネル付近で、またもや雨の強襲。
 小隊長は7日間連続雨にたたられています。 何でだ???
 「河童にでも取り憑かれているんじゃねーの?」 と相棒。
 でも、トンネルを抜け、遠野市側に出たら、日が射し始め みるみる天候が回復してきました。
 ただの通り雨だったようで、何分も着てない合羽を再びバイクに収容。

 大滝のある中沢川に沿って登って行くと、ブログに書かれていた通り六神石神社との分かれ道で林道が封鎖されていました。
 この道だって六角牛山への登山道になっているはず。 電気柵なんかでバリケードしていいんかいな?
 ここまでは事前に織り込み済み。
 バイクを置いて、ここから歩いてもいいんですが、今回は別ルートを選択しました。

 
 ここからはルートナビ風に展開します。 ご参考にどうぞ。

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 (地図が入りきらない場合クリックしてください。)


 岩手県遠野市。
 その中心部から県道35号線を笛吹峠方面に向かいます。
 笛吹峠を越えると、世界遺産に登録されたばかりの橋野高炉跡があり、釜石市に達します。
 その途中、青笹町糠前地区に六角牛神社があります。 (A地点)

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 手前が遠野市街地方面。 奥が笛吹峠方向。 右手が六角牛神社。

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 六角牛神社の前に 糠ノ前 というバス停があります。 ここから山に入って行きます。

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 バス停横にあった熊注意看板。
 これじゃあ恐いと思わんべさ。

 六角牛神社より 六角牛山登山道である林道を 約3kmほどひたすら登って行きます。
 林道はダート。 ちょっと注意を要する箇所もありますが、おおむね普通車でも大丈夫。

 六角牛山登山道入り口。 (B地点)  10台以上停車できる広さ。
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 ここが峠で、登山するわけではないから、そのまま林道を道なりに下って行きます。

 およそ1kmも下って行くと、中沢川の十字路に到着。(C地点)
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 中沢川沿いに登って来るのよりえらい遠回り。 でも歩く距離は短縮されます。
 これは下から見た画で、左側から降りて来ることになります。
 右奥の草だらけの道が大滝への進入路。
 車はここに置くのがベスト。
 四駆ならまだ奥まで入れますけど、どうなっても知りません。

 十字路にある標識。
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 「大滝 至 1km」 ウソです。 倍以上はあります。 地図上の直線距離かも。
 草茫々の山道を てくてく歩いて行ってください。

 やがて、道が川と交差する場所へ出ます。 (D地点)
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 水量が増すと沈んでしまう沈潜橋。

 これよりルートは2つ。
 
 1つは、そのまま山道を登って行き、急な崖をヤブコギしながら川に降下するルート。
 時間的には短いですが、急な崖で滑落する危険があります。
 山道からの降下ポイントが分からないと何度も崖を昇り降りするはめに。
 
 2つめは、ここから川伝いに入渓するルート。
 距離がありますが、傾斜は緩やか。
 とにかく川を登って行けば、滝に当ります。
 ただ水に入らなければならないし、倒木や蜘蛛の巣がうるさい。
 我々はどちらも経験済みです。

 今回、我々は、そのまま山道を登っていくルートを選択しました。
 車が入れないため、山道のいたる所草だらけ。 抗いながら遮二無二登って行くしかありません。
 山道はいったん川から大きく離れ、高度も上がって行きます。

 ここで問題になるのが、滝の位置がまるで分からないこと。
 位置が分からなければ、どこから降下したらいいのかも判断できません。
 この滝、あることは皆知っているけれど、いざ行ってみると、どこがどこやら迷宮に入ってしまい、あえなく撤退という事例が多いようです。
 人を惑わす滝ですよね。
 何を隠そう、南三陸滝見隊もドツボにハマった経験者でございます。
 第1回目の滝探し。 源流にまで踏み込んだ挙句、何処にあるのか分からず敗走しました。

 滝のそばには大瀧神社という社があります。 地図にも記載されています。
 社があるということは、そこまで人が通れる道があるのが普通。
 ところがその常識が通用しないのが、この神社。
 んなバカな!とお思いでしょうが、事実なんです。 何故そうなのかは後述します。

 さて今回。 とっても楽な 滝までのルートを発見したでございますよ。
 ケモノ道です。 こんなのあるなんて驚いたなあ。
 山道をただぼんやり登っていったのではまず見つけることは不可能かと思います。

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 山道を登って行くと、右手が山側、左手が崖になり川側になります。
 川はまったく見えないけれども、地図的にはもうそろそろじゃないの、と考える辺り。
 山道のすぐ横、左側に木の幅40センチくらいの割と太い朴の木(ホオノキ)が現れます。
 その根元から1mくらいの高さに、無数のクマの爪痕があります。 見ればすぐに分かります。
 もしクマに出会ったらどうなるか、タダで済まないのは これを見れば一目瞭然。
 この木が最大のチェックポイント。
 滝への降り口はその5m先にあります。
 パッと見には、草だらけでほとんど分かりません。 目を皿のようにして探してください。
 よく見ると川へ降りていくケモノ道が続いているんですよ。
 このケモノ道、山道と交差する形で、山側の斜面にもついてます。
 だからこっちをメーンにして探してもいいかも。

 もし朴の木を発見できなかったとしても、心配ありません。
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 そこからちょっと進むと 道の山側にご覧のような倒木があります。
 一人や二人では動かせない大木。
 降下ポイントは、これより20mほど戻ったところです。
 ケモノ道は楽に昇り降りできるので、ロープは不要。

 やっと滝のお出まし。

 六角牛山の大滝。
 別名、大瀧神社の大滝、とか、中沢川の大滝とか。
 おおよそ3段構造。
 上段の滝。

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 上段の滝は各種ブログから抜け落ちていることが多いです。

 そして中段の滝。
 ブログに紹介されている滝がこれ。
 もっとも落差があります。

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 透明度が高くて、はっきり判断できないのですが、頭まで浸かりそうなほど深い釜を持っています。
 底の方までえぐられ、まさしく壷。

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 下段の滝。 コンパクト。 落差1m程度。

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 三陸レベルでは確かに大きい滝ですが、一般的にイメージする大滝よりはだいぶ小ぶり。
 上段・中段合わせて10mくらいかなあ。
 神秘性のある滝で、苔に覆われているし、水質も上等。 とてもいい滝です。


 大瀧神社の大滝と呼ばれるくらいだから、当然神社の御神体になっているはず。
 じゃあ神社はといえば、 それがこれ。

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 コンクリートの壁だけ残して崩壊しています。
 洪水で浸水したか、クマに破壊されたか、それとも手入れしないで自然崩壊したのか、いずれにしても神社の面影はありません。

 通ってきた峠の六角牛山登山道入口のすぐ下、別の道に大瀧神社の石柱が立っています。
 本来の参道は、地図のB地点の辺りから斜面を下って神社まで通じていたと思われます。
 石柱を立てたのが昭和40年と記されています。
 それから徐々に参拝客が減り、人家から遠いこともあって、やがては人の往来も途絶えたのではないか。
 参道には樹木が生え、草木で埋め尽くされたあげく、消失したのではないかと想像します。
 
 朴の木のクマの爪痕でお分かりのように、この辺りクマの生息域です。
 音響装置忘れないでください、
 ベルだと、沢にいるクマには聞こえません。 
 小隊長 過去2回実証済みです。 2回とも俺の人生終わりだと思いました。
 ホイッスルが良いかと。 我々は終始吹きまくり。 日中でも徘徊してますから用心するに越したことはありません。

 それから他のブログによると、この辺り マダニ(山ダニ)がうじゃうじゃいるらしいです。
 ケモノ道を利用するとなれば、なおさら注意が必要。
 皮膚に喰いつかれると取れないのでご用心。大事になります。病院に駆け込むことになります。
 我々は皮膚を露出しないようにネット帽を被り、スパイク長靴、長袖、手袋、手ぬぐい、さらに全身虫除けスプレーで武装。
 暑く 汗だらけになるけど仕方ない。

 そしてやっぱりここにもいた、滝守。 清流の番人?

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 こいつがいると水質保証されたも同然。 いるとうれしくなります。

 一方、うれしくないのがこいつ。 いつも見るたび 蛇・蛇・蛇!。

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 道路上でピクリとも動かないので車に轢き殺されたかと思いました。
 バイクを近付けたら、あっという間に遁走。 寝てただけかい。

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 帰途、立ち寄った荒神神社のナツズイセン。
 荒神神社は、遠野観光スポットのひとつ。 確かに遠野らしい風景。
 ナツズイセンは、 三陸では晩夏の花。 
 きれいなんだけど、夏の終わりを告げられているようでなんとなく寂しい。


        岩手県遠野市  六角牛山の大滝     中沢川 → 早瀬川 → 猿ヶ石川 → 北上川



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  1. 2015/08/15(土) 21:31:20|
  2. 遠野市の滝

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小隊長

Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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