南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

荒砥沢渓谷の滝

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  栗原市の滝                        山頂がほぼ平坦な山、櫃ヶ森。 文字三山のひとつ。


 いやいや、びっくりしたなあ!
 まさか、こんなところにこんなすごい滝があるなんて。
 いい意味で当初の想像が裏切られてしまいました。
 ちっちゃな滝でも、あればいいなあ、なんて行く前は思ってたんですよ。

 
 南三陸滝見隊は今回、総員出動で宮城県北部の栗原市に出撃。
 栗原市は北上川の西側にある町。 我々にとっては、川を越えればアウェーの地。
 休日、早起きしてまで出かけようなんて気はさらさらない滝見隊の連中。
 ぐだぐだ集まって、それでも昼近くから夕方までバイクで走り回るのはけっこうたいへんです。
 距離的にも、時間的にも、身体的にも、分からない場所で滝を探すは無理というもの。
 力み過ぎると、翌日の仕事が堪えます。
 そこで おおよその位置が分かる滝だけをピックアップして見に行くことにしました。

 まず向かったのが、栗原市の山手にある荒砥沢ダム。
 この上流部には、岩手宮城内陸地震で大崩壊した土地があり、当時はよくテレビで取り上げられていましたっけ。

荒砥沢

 二迫川に沿って登って行き、荒砥沢ダムのどん詰まり、直下といってもいい位置に、山武温泉・さくらの湯 の施設があります。
 こんな辺鄙な場所なのに、なんでこんな大きな施設が、と思うほど。
 隊員の誰かが、「滝見た後に、ひとっ風呂浴びてっか?」 と魅惑的な言葉。 
 でも温泉に入ると、身体がグダグダに疲れて、次に回る気力も、家に帰る気力も無くなるので、いつものように却下。
 温泉は好きだから、考えればずいぶんもったいない話。
 これまでいったいいくつの温泉を横目に見ながら通り過ぎたことか。

 さくらの湯 のすぐ下に、荒砥沢不動尊という小さな社が建っています。

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 画像左上が、さくらの湯。 右が不動尊。

 ここに来たのは、あるサイトがきっかけ。
 それによると、「小さなお不動さんがあり、その横の階段を降りると、あまり高さのない滝が流れている。」 とのこと。
 確かに不動尊があるある。 その横に渓谷へ降りる階段もありました。
 
 しかしこの階段というのが、めったに見られないとんでもないシロモノ。
 いったい何時の時代に作られたものやら、鉄製の階段は腐って方々に穴が開き、床板と支柱は離れてしまって、ボロボロ。
 まさに崩壊寸前といった体。というか崩壊中。
 当然のようにトラロープが張られて侵入禁止にはなっているのですが、行こうと思えば簡単にくぐって行けます。
 もしこの階段を使わないとすれば、崖を降下する以外ありません。
 周辺探したけれども降りる道はこの階段だけのようでした。
 
 「どうする?」
 「どうするって、考えるだけ無駄。行けるわきゃねーべさ。」 と小隊長。
 隊員の中では最も重い小隊長、グズグズの鉄板に足を乗せた途端、階段全体が崩れるような気がしました。
 およそ20mもあろうかという高さから 階段もろとも崖下に転落するのは恐怖以外なにものでもありません。
 そんな危ういものに頼るより、ザイルの方がはるかに信頼できます。

 藪をかき分け、ザイルを投入し、崖を降りて行きました。
 崖はえぐれ気味で、岩盤は湿って、ヌラヌラ滑り、足元固定できず、慎重さが要求されます。

 どうにか川岸に降下し、流れる滝を仰ぎ見ると、 どっひぇ~~~っ!

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 「あまり高さのない滝が流れている」 って、いったいどこ見てサイトに載せたんだよぉ?
 これだからネットは信用できねえんだ、と自分のことは棚に上げて思う小隊長であります。

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 高さのあるすばらしい滝です。
 これが 荒砥沢不動の滝 だと思います。

 これだけで驚いた滝見隊。
 ところがこれはほんの序章。 驚きはまだまだあったのです。

 この滝のすぐ横にも、こんな滝。

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 さらにその横にも、こんな滝。

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 もうこれだけでも我々は十分満足したんですけど、これらは前菜に過ぎなかったのです。
 なんとメーンディッシュが別にあったんですよ。

 荒砥沢渓谷、本流の滝です。

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 一瞬、3段構造の砂防堰堤かと思ったくらい整った滝です。

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 ひと言 「でけえ・・・・・。」 唖然呆然。

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 左の岸側にあるのは、壊れた鉄柵。
 昔は岸沿いに遊歩道が整備されていたようです。
 現在は、藪がはびこり、倒木があり、道の痕跡すらありません。
 どこに地面があるのかまったく分からないので、足元を探り探り上流へ向かいました。

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artz12.jpg

 ただただ、すんご~い滝です。圧倒されました。
 全部ひっくるめて、印象度は 
 こんな場所で南三陸の滝のことを話したら、へそが茶を沸かしそうです。
 ただし、返す返すも残念な点があります。
 画像でお分かりの通り、決してきれいな水ではないこと。
 上流、ほとんど人家のないところですから、大地震の後遺症とダムが影響していると思います。
 某サイトには「滝つぼでは夏に泳ぐこともできます」 とありましたが、この水流と濁りでは、泳げません。

 それにしても、どうしてこんなでかい滝が地図上で無印になっているのか、訳分かりません。
 昔は遊歩道が設けられ、観光地として客を呼んだのかもしれませんが、今では見る影もなく寂れ、忘れ去られています。
 あまりにももったいない。 埋もれてしまった財宝がここにあります。 
 ぜひ再整備すべきであると、不詳 南三陸滝見隊小隊長は、声を大にして皆さまに訴えたいのであります。

 帰宅してから、ネットを検索。 これらの滝はいくらほじくっても画像が出てきません。
 ということは、Web初登場なのか?


 最後にもうひとつ。

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 荒砥沢ダム直下、穴向橋という橋の上流側に流れる滝。
 一見、そうは見えませんが、人工滝です。
 ダムの水を迂回させて流すための用水路。
 人工滝とはいえ、大きいし、見ごたえあります。

                   宮城県栗原市      荒砥沢 → 二迫川 → 迫川 → 旧北上川



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  1. 2015/07/06(月) 20:42:49|
  2. 栗原市の滝

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Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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