南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

大沢 再び  幻の滝、撮ったど~!

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 大船渡市の滝                                   大沢下流部


 「幻の滝」 といったらどのような光景を思い浮かべるでしょうか?
 人がめったに足を踏み入れない深山の、高い断崖から流れ落ちる一筋の白い流れ。
 だいたいそのようなものか。

 岩手県大船渡市を流れる盛川の源流のひとつ、大沢にも幻の滝があるというウワサ。
 いや、噂ではなく、岩手県が発行する冊子にしっかり記載されています。
 その真偽を確かめるべく大沢に入った南三陸滝見隊。
 そうではないかという滝は発見しましたが、確定できないまま故障者続出で撤退したのが前回。
 かくてはならじ と今回再挑戦し、ついにこれだという幻の滝の確証を得てまいりました。
 ただしそれは一般的に思い浮かべる上記のような滝とは かなりおもむきの異なる滝でした。

 もう3度も入ってる沢ですし、最初のうちは「ハイキングさ あべじゃ」 と余裕ぶっこいていたんですけど・・・。

 まずは 繰り返しUPする滝も含めて、上流へ向かって次々に現れる滝をご覧ください。

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 大沢登山道からはずれ、沢に沿ってまっすぐ登って行くと、やがてこんな道になり、どこがどこやら判然としなくなります。
  ヒノキアスナロの藪は濃密で 我々にとっては強敵。 できればヤブコギは避けたい。
 そこで今回は徹頭徹尾 沢登りで突撃する方針を打ち出しました。

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 前回も紹介した集合滝。
 非常にきれい。 こんな景観はそうそうありません。
 ため息出るぐらいスゴいんです。
 だけど相変わらず画像にすると良くないんだよな、これが。
 小隊長の腕がない、といえばそれまで。
 誰か、ちゃんとしたカメラで撮ってほしいっす。

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 大沢渓流の代表的な見どころのひとつ。
 沢に迫るヒノキアスナロの森。 清冽な水の流れ。 苔むす岩。
 ひたすら美しい。 水がこよなく美味い。

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 高度が上がり、沢を這い上がるにつれ、切れめなく滝が現れます。

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 これがある人の記事にあった40m滝ではないかと。
 画像にすると尺度が分からなくて困るのですが、大沢の岩石は1個1個がデカいので、実際目にする滝は画像以上に大きいです。
 誰かをモデルにすればおおよその規模は分かると思いますが、常人とは思えぬおぞましい連中をカメラの前に立たす訳にはまいりません。
 個人的にはどうしようが自由ですけど、滝見隊はカメラの前には立たない、というのが不文律。
 それだけでなく、当ブログには人物をほとんど載せたことがありません。
 (かつて何度か破ってしまいましたが、あくまで偶然。 隊員に どけ!といってもなかなか どかないので腹立ち紛れに撮ってUPした、ということではなかったはず、確か。)

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 すばらしい滝。 何の文句もありません。 印象度でいえば、花◎。
 実はこの滝、以前間借りしていたホームページで滝見隊のトップページに使用していました。
 もちろんこの画像は今回のものです。

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 たまんねえな、まったく!
 何もかもがきれいなので、ず~っと見ていたくなります。
 
 ご覧のように、大沢の滝のほとんどは大岩が積み重なってできたもの。
 川床も岩石で、泥はまったくありません。流れの穏やかな場所に砂が少々、といった感じ。
 割れやすいのか、岩盤はごくごく少ないのが特徴。

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 直登出来ない滝でも、横から攻めればいくらでも手掛かりがあるので、疲労を除けばわりと楽に登れます。

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 上の滝を横から眺めたもの。
 ヒノキアスナロの林の間から流れ落ちるこの滝は、幽玄さを感じさせるものでした。

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 落下する水を浴びることもありましたが、汗をかいて体温が上がっているせいか気にもならず。

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 次第に高度が上がり、水量も減って来ました。 水源もそう遠くない。
 頂上まであとわずか。視界に空の割合が増えてきました。

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 「ん??」
 ふと上流を仰ぎ見ると、急峻な斜面をほぼ一直線に沢が流れ落ちているではありませんか。

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 冊子によると、幻の滝は、A 源流に近い場所、にあり、 B、長さはおよそ100m  そして C,雨期になるとすばらしい流れになる、と記載されています。 手掛かりになるようなものはこれだけです。
 読み解けば、A、水源直下にあり、 B,落差ではなく、全体の滝の長さが100mくらいで、 C,雨の少ない時期は滝らしくない、ということになりはしまいか?
 であるなら、今我々が後ろにひっくり返りそうになりながら見ているこの滝こそ幻の滝なのでは?
 A・B・C どれもがぴったり当てはまります。

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 岩盤から落下する1本の滝ではなく、段瀑ともいえず、連瀑のようなものです。
 滝と滝を急傾斜が繋いでいる形状。

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 滝の最上部。 横にはまだ残雪が。 
 斜面から崩落した角のある巨岩多数あり。 割れた岩壁の下を通過する時はヒヤヒヤもの。

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 さらに上部を確認したところ、ほとんど流れらしい流れは無くなっていました。

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 そしてついに流れは消滅。

 「どう思う?」
 「もう上に流れがないとなれば、やっぱあそこしかねえべ。」 
 心中、もう少し滝らしくあって欲しい、と思ったものの、どうやら 幻の滝はあの場所以外に無いと結論付ける他なさそうです。 
 そこで滝見隊的には、ここを幻の滝とすることにしました。 間違っていたら土下座して訂正します。
 
 ただ大きな疑問が残っています。
 では、我々が前回登った時に発見した枝沢の滝は何なのか、ということ。
 規模はこの本流の幻の滝よりはるかに大きい。軽く2倍以上の長さがあります。
 斜度はだいたい同じ。水量も似たようなもの。
 しかしそこにかかる岩盤の滝は枝沢のほうが大きいし数も多いです。
 どちらも、水量さえあれば1本の滝としてみごとな滝になりそうです。
 「まあ何だな、どっちも幻の滝ということにしといて、公表されてる方を本家、俺らの方を元祖ということにしたら」 と気仙沼隊員。
 「飲食店の看板みたいだなや。」  

 大沢の源流も見たし、さてこれからどう降りるかという問題が残っていました。 
 「俺はここを戻ったら、間違いなく足が攣る。」 と小隊長。
 膝がかなりヤバい状態になりつつありました。 膝を深く折ると、あっという間におかしくなりそうです。
 下りる途中でまた太ももが攣ったら動きが取れない恐れが。
 「んだからもっとダイエットしろって言ってっぺよ。」
 「喰い意地張ってっからだ。 体重を膝が支えられなくなってんだって。」
 「酒飲んでガバガバ喰うからじゃないすか。」 などと集中攻撃の雨あられ。 

 そこで、とにかく斜面を登って登山道に出、そこから赤坂峠まで道伝いに降りることに。
 なだらかな斜面になるまではしゃにむにヤブコギで登り、横移動して行ったらしゃくなげ山荘の水場に出ました。
 アホバカ隊の我々は、もちろん頂上など見向きもしません。登る余力もなし。
 ゴキブリ集団はそこからひたすら下って赤坂峠へ。 ツツジの名所はまだこれからのようでした。
 そこにはバイクを置いてないから、さらに舗装された道をグダグダ降りて、ようやくデポしたバイクのある大沢下流まで。 足が攣るんじゃないかという不安から抜けきれず、戻って来るのがやっとといった感じ。
 いやあ、滝を見て気分は十分満足だったのですが、歩くのがつらかった。
 よくもまあ日本百名山一筆書きの旅なんてやってるもんだと思いますよ。 信じらんねえ。 

               
 岩手県大船渡市           大沢本流 → 鷹生川 → 盛川 → 大船渡湾



             
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  1. 2015/05/15(金) 22:06:04|
  2. 大船渡市の滝

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遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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