南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

震央の滝

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  一関市の滝                                          栗駒山 (須川岳)

 

 南三陸滝見隊の活動範囲は、おおよそ岩手県・早池峰山の南から宮城県石巻市まで。北上川の東側から太平洋岸までです。北上山地を中心とした滝探し。
 隊員は小隊長含め、どいつもこいつもぐうたら者で、早起きしてまで滝探しに遠方へ出かけようなんて気持ちはさらさら持ち合わせていません。
 ましてや泊りがけでどこかへ行くなんて夢のまた夢。
 小隊長に限っていえば、家人が許しません。
 1日の制約された時間内では、滝探しに守備範囲を越えることは何かと無理が来ます。
 例外もありますが、遠くへ行くとすれば、在り処がだいたい分かっている滝を見に行くことくらい。
 
 それが今回、しばらくぶりにホームグラウンドから離れ、岩手県一関市の真湯温泉までやって来ました。

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 真湯大橋から下をを覗きこんだら、下流に枝沢から流れ出る滝を発見。
 深く急峻な谷なので、我々ヘタレ隊は降下することをはなっから諦め、ただ眺めるだけです。

 真湯温泉から道路を挟んで反対側に、桂沢に向かう林道があります。
 桂沢は西沢と東沢に分かれ、どちらにも滝があるという情報を得ていました。
 沢の状況を見てどちらかの沢に入ろうというのが今回の計画。

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 林道に入ってすぐ現れた枝沢からの滝。
 これなら先々期待が持てるんでないかい、と進んで行ったら。
 何としたことか、道路に石や倒木が散乱し、道の半分ほどが土砂で埋まっていました。
 林道に入ってまだ500mも進んでいない地点。

 石や倒木は4人いればどうにか片付けることができそうです。
 しかし道路の山側、崩れた崖を見ると、つい今しがた崩れたばっかりのようで、折れた枝や根っこが生々しく、時折上から小石が転がって来る状態でした。 再び崩れる恐れ、大です。
 奥には進めるけども、戻って来た時ここがどうなっているか誰にも分かりません。
 「ヤバイよ、ヤバイよ。」
 「帰れねえかもな。」
 「回り道はあんの?」
 「地図上ではあるけど、実際行ってみなけりゃ分からない。」
 あーだ、こーだ言いあって出した結論が、撤退。
 「何だよ、せっかく来たのに・・・・・。」 と思ってはみたものの、安全には代えられず。

 「プランAがだめだったから、じゃあプランBでいくか。」 と滝バカ。
 「んだ、んだ。」 とニーハオが同調。
 「え?なにそれ。そんなのあんの?」 と釣り師。
 「そんなもん、ねえよ。」 と小隊長。
 実際、どちらの沢にも行けないとは想像していませんでした。
 だから何も代替え策は持ち合わせていなかったのです。

 しかしこのままおめおめと帰還したんではあまりにもみっともない。
 はるばる何しに来たのか分かりません。
 そこで頭の中を散々引っ掻き回したあげく、ようやくこの近くにまだ見ぬ滝があったことに思い当たりました。

 作戦変更です。
 崩壊した祭畤(まつるべ)大橋のところから鬼越沢川(おにかべざわがわ)を遡ることにしました。
 祭畤大橋から奥州市胆沢区にある石渕ダムに向かって広々とした道路が延びています。
 この道路に沿うように鬼越沢川が流れています。
 場違いなほどりっぱな道路は、岩手・宮城内陸地震によって途中から完全崩壊を起こし、通行止めが続いています。
 道路は高い位置を走っているので、途中から沢に降りる林道に下りて行きました。

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 道路から眺めた祭畤山。

 林道にあった標識を見ると、鬼越沢川は上流で分岐した後、鬼壁沢と名を変えるようです。
 どちらも 「おにかべざわ」 です。
 栗駒山を越えれば 「鬼首 (おにこうべ)」 だし、「折壁 (おりかべ)」 「人首 (ひとかべ)」 も岩手県南にあります。
 蝦夷関連の名ですね。

 林道を登って行くと、まだ所々に残雪がありました。日蔭には大量に残っています。
 それより目に付いたのが、林道の亀裂。
 幾筋もの地割れが続いています。 当然4輪では侵入不可能。
 よくこれで道路が崩れないものだと思うほど深く溝の入った場所もあります。
 後で知ったのですが、この場所こそ2008年に起こった岩手・宮城内陸地震の震源地真上だったのです。

 その真上にあったのが、この滝。 奥に見えるのがそれです。
 鬼壁沢の大滝。

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 南三陸のちまちました滝から比べると、水量たんまりで規模が大きい。

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 雪解け水を大量に集めて豪快に流れ落ちていました。
 滝の横の斜面も階段状に地滑りが発生しています。
 地滑りが沢まで達していたら、この滝は崩壊していたのかもしれません。
 水質良好。磐井川本流に比較して段違いにいいです。
 繊細さはほとんどなく、迫力のみ感じる滝でした。
 帰って来るまで、よもや震央の滝とは思わんかったな。

 印象度  

                 岩手県一関市祭畤          鬼壁沢 → 鬼越沢川 → 磐井川 → 北上川



 

 
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  1. 2015/05/03(日) 20:03:32|
  2. 一関市の滝

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小隊長

Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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