南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

薬師岳の不動滝

                                                 遠野市の滝


 目の前に広がる雪渓。 先人の踏み跡もありません。
 どっちへ進んだらいいのか、ただ呆然とするばかり。
 この前の、遠野市石上山滝探しの悪夢がよみがえってきました。
 「またかよ・・・。」
 あの七転八倒・難行苦行をまたもや繰り返すのでしょうか滝見隊。
 
 今回出かけたのは岩手県遠野市にある薬師岳。標高1645m。
 薬師岳といえば、その山麓に遠野の名所であり、かつ遠野最大の滝、又一の滝 が眠っている山です。
 もちろんこれも目的のひとつではありましたが、最大の目的は標高1200m付近にあるという不動滝を見ること。
 薬師岳稜線南側に薬師堂があり、滝はその下に流れているらしい。
 遠野は我々の活動範囲内。薬師岳なら時間的余裕をもって行って来れるはず。
 ということで、総員出動になりました。

 今シーズンは驚くほど雪が多かった。
 だから、出発前に雪で進めなくなるかもと危惧しないわけではなかったのですが、そこは万事ノーテンキな滝見隊。
 なるようになるべさとお気楽に出発してしまいました。
 登山隊であればまず間違いなく遭難するパターン。

 又一の滝 は飛ばします。
 又一の滝を越え、登山道を薬師堂目指してひたすら登って行きます。

yft01.jpg

 大部分はこういった道。
 クマザサに覆われた広葉樹林帯です。
 どこにでもクマがいる感じ。
 勾配はけっこうあります。
 息の切れたヘタレ隊は何度も小休止しました。
 気になったのは、登山道の所々に残る雪にまったく踏み跡がないこと。
 これだけ有名な山であるなら、毎週のように誰かが登攀していてもおかしくないのに何で無いのでしょうか?
 薬師岳登山は、大迫から小田越を通って登るのがメーンのようで、皆そちらに回っているのかも知れません。

yft02.jpg

 はるか下を流れる枝沢にあった滝。
 いっぱいいっぱいのズームで撮りました。
 かなり大きな滝です。
 近くで見たいけれども、藪をかき分け崖を下ってまた登って来る余裕はありません。

 途中、沢を3本渡りました。麓の車止めから数えると6本め。
 でも又一の滝からは折り返すように登って行くので、実は沢数は3本だけです。

yft03.jpg

 これは標高1000m辺りでしょうか。
 息をのむ光景。 急斜面を何段にも連なって流れ下る滝です。
 葉の茂る前の今でしか見られない光景。
 画像で見るとまったく見栄えがしませんが、実際は角度があり相当の迫力があります。
 水量に不足なく、豪快で見とれます。

yft05.jpg

 登山道は沢と離れています。
 だからといって沢伝いに登ろうとしても、流れが急で、上には大量の雪が雪舌状になっているため恐くてとても無理。
 間違いなく事故ります。

yft04.jpg

 一見何でもない雪渓のように見えますが、内部はトンネルになって沢水が大量に流れています。
 うっかり体重をかけて踏み込めば、ズドンと下に落ち、流されてしまうでしょう。

 稜線まであと僅かというところまで登ってきました。
 樹間から空が望めます。
 あとひと踏ん張りで薬師堂といった辺りではないでしょうか。

yft06.jpg

 しかし、ここからは雪だらけ。どっちへ行っていいものやら。
 登山道は雪に隠され、方向も分かりません。
 隊員には誰も薬師岳に登った者がおらず、先人の踏み跡もなし。
 無鉄砲に進んだら道に迷ってしまいSOSを発信しかねない状況にたたされました。
 (ちなみに、この辺りでも電波状態は良好でした。)

 ここでふと我に帰った小隊長。脳裏に石上山の悪夢が浮かびました。
 まだそんなに日数も経っていないのに、またもや雪と格闘するのは願い下げ。
 だいたい石上山の時と比べたら、こちらのほうが断然標高が高く、登って来た疲労度も上です。
 ここからさらに雪をかき分けて登れるような体力は残っていません。

 隊員には申し訳ないけれども大ごとになる前に 「ギブア~~~ップ!」と宣言。
 「やっぱし。」
 「だべな。」
 「こうなるんじゃねえべかって思ってたんだ。」
 まあ何をいわれようがしょうがありません。

 しばらくこの場で休憩し登って来た道を戻ることにしました。
 心残りは、せめて薬師堂(掘立小屋らしい。もしかしたら雪で潰れているかも)と不動滝を見たかったということでした。
 稜線までの距離を考えれば1200mあたりまでは確実に登って来ているはず。
 無理をすれば、ほんのちょっとで薬師堂まで行けるのでは。
 しかしそのほんのちょっとの無理ができません。

 その時、沢に降りていたニーハオ隊員の声が。
 「あった!滝があったぞ!」

yft07.jpg

 あきらかに他の滝とは規模が違っていました。

yft08.jpg

yft09.jpg

 ここからさらに下に延び、雪渓の中に潜り込んでいます。
 これか?これなのか、不動滝。
 稜線が近い地形から判断すると、上にこれ以上の滝があるとは思えないのですが。
 近くに標識もなく、あったとしても雪をかぶっているでしょうから、これが不動滝なのか我々には判断しかねました。

 薬師岳での滝探しはこれで終わりです。
 ほかに滝を探そうにも気力・体力が残っていません。
 我々が見た滝こそ 不動滝 であることを願って山を下りました。

 再探検しようにもしばらくはその気にならないでしょう。
 秋になったら考えることにします。

                              ヒガシヤクシ沢 → 滝沢 → 猿ヶ石川 → 北上川



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  1. 2014/05/08(木) 21:14:15|
  2. 遠野市の滝

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Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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