南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

両門の滝

                                       宮古市川井地区の滝

 南三陸滝見隊が滝を探すにはちょっと遠くて活動範囲外にある滝なのですが、一度は見ておきたい滝がありました。
 早池峰山北斜面にある 両門の滝です。
 見て来るだけなら半日くらいあればなんとかなりそうな距離です。
なので、今回は滝探しではなく滝見です。

 場所は、岩手県宮古市、旧川井村の門馬という所。
 盛岡市と宮古市を結ぶ国道106号線のほぼ中間地点に、閉伊川の支流御山川が流れています。
 水源は早池峰山系鶏頭山で、峰を越えた南斜面には名高い 七折ノ滝 があります。
 御山川の上流部、ツボケ沢と名を代えた標高850mあたりに、2本の沢がどちらも滝になりひとつの滝壷に流れ込んでいる場所があります。それが両門の滝です。

 ツボケ沢はどんな地図を見ても「ボケ沢」と表記されています。
 現地の案内看板では「ツボケ沢」となっています。
 どっちでもいいけど、どっち?

 両門の滝 というのも実は仮称です。
 地図にはちゃんと滝マークがあるものの、滝の名前が記載されていません。
 なので、Web上では皆さん思い思いに名付けているようです。
 いわく、落合の滝、二俣の滝、二重滝、折合いの滝、二又滝、分かれ滝(これは違うと思う)、合わせ滝、両門の滝、などなど。
 ま、どれが正式名称ということもないんでしょうが、数が多過ぎてもう少し絞ってくれれば、と思わないでもありません。
 とりあえず当ブログでは 両門の滝 としておきます。

 当初、大船渡のニーハオ隊員、気仙沼の滝バカ隊員、そして陸前高田の小隊長の3名で出撃予定でしたが、釣り船のエンジンが調子悪いとかで前日になって急遽釣り師隊員が参加することになりました。
 現有勢力全員です。
 
 が、滝見隊恒例のグダグダが今回も勃発。
 
 待ち合わせ場所の住田町でニーハオ隊員と気仙沼隊員の二人に合流できたものの、釣り師隊員が集合時間に起床してしまい、見切り発進することに。
 結局全員が揃ったのは国道106号線上の道の駅やまびこ館でした。
 
 そして、気仙沼隊員がバイクに給油して代金を払おうとしたのに「ヤベ!財布忘れて来た」事件。
 ニーハオ隊員から5000円借りることに。小隊長はそんな大金めったに持ち歩きません。

 同じく気仙沼隊員がぬかるんだ山道にバイクで突っ込んで、転倒し泥だらけになった事件。
 止めろと言ったのに。
 
 さらに、入渓後のことになりますが、小隊長が滝を写そうとしたところ「ヤベ!カメラのバッテリーが入ってねえ!」事件。
 この日のために、前日充電していたのをすっかり忘れておりました。
 これではただの金属のガラクタです。
 これもニーハオ隊員から予備のコンデジを借りて事なきを得ました。
 「しっかしまあ年期の入ったカメラだなあやあ。」
 「人から物を借りといて文句言うってか。」
 
 さらにさらに、ニーハオ隊員が帰還の途中、警察の呼び出し電話をくらい「やべ!帰ったら出頭しなきゃなんねえ」事件。(彼の名誉のために言っておきますが、彼は何ら警察のやっかいになるようなことはしておりません。   多分。)
 などなどいろいろありました。小隊長はじめ何べんやっても懲りない面々ですなあ。

 国道106号線から門馬の御山川に沿って林道を登って行きます。
 早池峰山登山道にもなっている道で、途中までは舗装されています。
 そのあと、到着地の御山川橋まではダート。
 整備された道で、普通乗用車で通行しても何の問題もないはず。
 1車線ながらあちこちですれ違い可能です。
周辺の木々は落葉を始め、林道上にはカラマツの葉が堆積していました。
日の射す日中だというのに早くも水たまりには薄氷が張り、冬の気配濃厚です。
 

御山川橋に到着すると、橋から見える名物 おにぎり岩。
 橋から30mくらい上流にあるドデカい岩です。

mma01.jpg

 流木が岩の上に乗っているということは、あの高さまで増水したことがあるんですね。
 どんだけの水量になるのでしょうか。怖!

 どのような沢の状態か分からないため、準備怠りなく身支度を整え、滝見隊はこの場所から入渓しました。
 目的地の両門の滝まで平面上は800mくらいらしい。
 Webを見ると、横の山道(崩壊状態)から登って行くルートもあるようですが、上流へ行けばいくほど沢から離れてしまうので、あまり実用的ではないようです。
 川床には岩盤が多く、岸にも巨岩がゴロゴロといった沢。
 水深のあるところや滝が現れると高巻きする必要がありました。
 少々ヤブコギあり。
 水は相当きれい。ですが、濡れた岩はけっこう滑ります。

mma02.jpg

 目の前に現れた滝らしい滝。
 画像左側(=右岸)の岩場を簡単によじ登れました。

mma03.jpg

 次に出て来た滝。
 登るルートが見つからず、右岸をヤブコギしながら高巻きました。

 「隊長、あとどれくらいあんのや?」と釣り師。
 「知らん。」
 「知らん、て、だからGPS買えばって言ってんのに・・・。」
 「買えるわきゃねーだろ。月3万しかかみさんからもらってねーのに。」
 「げっ!1日1000円男か!」
 「1万円以上の買い物はかみさんの承諾が必要なの!子供の教育費に金かかってっから、GPSなんていったら殺されますって。」

 毎度の馬鹿話をしながら進んで行くと、突然目の前に現れた巨大な岩盤。

mma04.jpg

 これが両門の滝でした。
 アレッ?と思うほどあっけなく到着。
 へたをすれば、身支度に掛っていた時間の方が長かったかも。

 肉眼では両方の滝を同時に捕えることができますが、コンデジだと角度的に両方いっぺんに画像へ写し込むことができません。広角レンズならいいんでしょうが。

 で、自宅へ戻ってから左右の滝を合体させてみました。
 実際の滝とは角度や距離感が違いますが、大体こんなものか。

gattai01.jpg
 向かって右の直瀑の滝を ツボケ滝、 左の滝を折合滝 または 赤石沢の滝 というらしい。
 見た目、ツボケ滝が10mほど。折合滝が15mくらいか。
 別沢の滝が同じ滝壷に流れ落ちている非常に珍しい形状をしています。
 
 2つの滝がひとつの滝壷に落ち込むのは、地元陸前高田市の 大滝小滝 とか、遠野市の藤沢四十八滝の應滝(雄滝・雌滝)などそう珍しくありませんが、これらはひとつの流れを岩が分断しただけなので、この両門の滝とは異なります。
 
 滝壷は深くて広い。透明度が高く、尚且つ深い緑色をしています。

mma05.jpg

mma06.jpg

 こちらがツボケ滝。
 倒木が邪魔っけですが、自然の為せる事なのでこれはこれでいいかと。

mma07.jpg

mma08.jpg

 こちらが折合滝。
 細かく見ると5段くらいの段瀑です。

 こちらの期待度があまりに高かったせいなのか、それとも考えていたのよりずっと容易に到達できたためか、ちょっと感激が足りなかったきらいはあります。
 正直言って、もう少し汗をかいた上で辿り着きたかったです。
 が、それを差し引いたとしても、すばらしい滝。
 苔がもうちょっとあればなあとは思いましたが、景観・水質・水量・落差・迫力・滝壷・岩盤などなどどれをとっても見ごたえ十分。
 訪れて良かったと満足感に浸れる滝に違いありません。
 岩手県が誇れる滝のひとつだと思います。

 印象度 

                                     ツボケ沢→御山川→閉伊川






 
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  1. 2013/11/10(日) 20:30:02|
  2. 宮古市川井地区の滝

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遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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