南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

千丈ヶ滝

                                           釜石市の滝


 岩手県釜石市の山奥にある 千丈ヶ滝 は、小隊長が滝を見ようとして初めて行った思い出深い滝です。
 もしこの滝が、誰でも簡単に行けて、水質が悪く、レベルの低い滝であったなら、今日までアホ面下げて滝探しをしていることはなかったでしょう。。
 それほどインパクトの強い、驚愕の滝でした。
 
 その千丈ヶ滝へ行って来ました。
 今回で4度目になります。
 これまでは千丈ヶ滝が到達の終点で、その先にはまだ行ったことがありませんでした。
 崖の勾配を見ると、行こうという気にもなりませんでした。
 滝があまりにも高く、その高さを登っていくことに怖気づいていました。
 でも、千丈ヶ滝の上流はどうなっているのだろう、さらに滝はあるのだろうかという興味はずっと持っていました。
 それで今回、清水の舞台から飛び降りる覚悟、いやいや千丈ヶ滝からダイブする覚悟で決行した次第。
 メンバーはニーハオ隊員と小隊長だけです。
 あとの2人は滝の高さに恐れをなして、ってことではなく所用で不参加。

 まずは場所から紹介します。

sgt02.jpg

 釜石市街地からも入れ、そこは滝見隊の通常コースになっていますが、道が狭いし入口が分かり難いので国道の方から入るルートを説明します。
 釜石の北、国道45号線。両石地区に 三陸道路釜石両石インターがあります。
 釜石市街地からだと、45号線の長いトンネルを抜け、信号機のある交差点から分かれ、三陸道路に入るように進んで行くと、大きくUカーブがあり、途中に県道に入るT字路が左側にあるので、そこを入っていきます。
 大槌町側からだと、鵜住居から三陸道路に入って南下し、最終地点近く、間もなく出口といった辺りになります。
 T字路から県道に入ったら、川に沿って登っていきます。
 女遊部地区を過ぎ、なおも進んで行くと、建設機材や重機が置かれた会社があり、その手前右に水海川に沿って狭い林道があるので、そこを入っていきます。
 機材置き場の所までは舗装路です。そのまままっすぐ行ってしまうと釜石市内に戻ります。林道はダート。入ってすぐのところに養魚場があります。車1台がやっとの狭さで、凸凹が激しく、泥濘地もあります。
 車同士のすれ違いができる場所があまりないので、十分な注意が必要。

sgt01.jpg

 林道は枝道がないので迷うことはないでしょう。
 県道からおよそ3km進みます。
 初めてだとスピードも出せないので距離以上に長く感じるはず。
 林道が水海川本流から離れ、急に曲がって枝沢に沿って登っていく場所があります。そこがポイント。
 以前はカーブになった道の横の大きな石に「千丈ヶ滝入口」 と書かれていましたが、現在ではまったく見えません。
 とにかく、そのポイントから200mくらい道なりに登っていくと、直進する道とカーブを描いて右に登る道の二股に分かれる場所があります。
 手前に車を停められる十分なスペースがあります。そこに駐車してください。
 なければないでどうにかなりますが、長靴にはき替えた方がよろしいかと。
 そこから10mほど下に歩くと、沢を横切って登っていく山道があります。標識は何もありません。
 非常に見つかり難い道です。沢には橋もありません。小川ですから簡単に飛び越えられます。
 踏み跡に注意してください。この山道さえ発見できれば、あとは一本道。
 人一人がやっとの道幅の山道をひたすら30分ほど歩きます。ずっと登り坂です。
 ヤブコギはいっさいありません。
 急斜面で片足1本分の幅しかない場所もありますから注意。
 水海川に出たら、川に沿って上流に向かってください。突きあたりが千丈ヶ滝です。

 山道を通らず、ずっと水海川沿いに登って行く方法もあります。
 こちらはポイントの場所から本流沿いに入って行きます。
 入ってすぐに 一ノ滝 はじめ数々の見ごたえある滝がオンパレード。まさに滝だらけ。
 しかし定まった道がなく、危険な個所も多いので熟練者か無謀な人向きです。

PA060037.jpg

 クマの生息域ですので、鳴り物は持って行きましょう。
 沢伝いでは、ベルはあまり役に立ちません。ホイッスルがいちばん。
 出会ってからでは遅い。事なきを得たとしても、小隊長のようにトラウマになりますよ。
 
 しっかし、この看板のクマの絵。
 どう見ても 「これじゃあ犬だっちゃ!」

 今回、幸いにもクマには出会わずに済みました。
 シカ・アナグマ・リス・ノウサギらしき動物を見ました。

 さて、お目当ての 千丈ヶ滝です。

PA060023.jpg

 毎回仰ぎ見るたびに 「ぎょええええ!!」 となります。
 高っけえ! 恐ろしいほどの高さがあります。
 いったいどれほどの落差があるのか、見当もつきません。
 三陸を代表する滝のひとつ。トップクラスであるのは確か。
 通常では、幅の狭い 「人」 形の流れになっているのですが、今回は雨が少ない時で、向かって右側にはほとんど流れていませんでした。

 なにせ高いので、画像1枚では全体像を収めるのに苦労します。

PA060026.jpg

 上部。落ち口から直瀑になっています。

PA060027.jpg
 中段。

PA060028.jpg
 下部。


PA060033.jpg

 狭いながらも深い滝壷があります。
 クリアな水、両岸から迫る岩盤、苔の貼り付き、周辺環境等、まったくすばらしい。
 唯一難点は、岩盤の溝を流れ落ちているため、見る角度が限定されてしまうこと。
 とにかくあっけにとられ、口をアングリと開けてしまうような滝です。

 深い谷の、奥の奥に滝があるため、これを高巻きして落ち口まで登ろうとするのはヘタレ隊にとって至難の業。
 へたをすれば、転落して大事故につながりかねません。
 しかしそれをしようというのが滝見隊の今回の目的でした。
 そのために50メートルのザイル2本を持って来ています。
 滝見隊なりに装備は厳重にしました。
 滝の横の急斜面にとり付き、慎重に慎重に登っていきました。
 うっかり浮いた石に足をかけようものなら、あっというまに石は谷底まで落ちて行きます。
 ビビりまくりの登攀です。
 それでも必死の思いで滝の上部にある巨大な岩盤の上までよじ登り、今度は反対側の滝の落下口まで降下していきました。
 2人でサポートし合いながら進んだので何とかやり通せましたが、一人じゃ無理。登る気が失せます。

PA060004.jpg

 滝の落下口にある祠。
 いったい誰がどうやってこんな石造りの重い物体を運び上げたのでしょうか?
 祠の前には、お神酒と菓子が供えられていました。けっこう新しいものです。
 祠の背後にはカツラの大木。

PA060003.jpg

 祠の前の空間は滝の落下口です。
 岩が張り出した状態で、近付くのが恐ろしい。
 背筋がゾクゾクして足に力が入りません。

PA060017.jpg

 画像左側が上流、右側の流れが見えなくなっているところが落下点です。
 ザイルで身体を固定していますが、撮影はこれがギリギリ。下は見たくない。

 この後、我々は上流へ向かいました。
 すぐに出て来たのがこの滝。

PA060008.jpg
 三陸の滝らしい雰囲気を持っています。
 

 次に現れたのが、これ。

PA060010.jpg

 いい滝です。
 
 左岸から簡単に高巻けました。

 そこからさらに登って発見したのがこの滝。

PA060012.jpg
 
 これまたいい滝です。
 

 この後さらに上流へ登ってみましたが、しっかりした滝がなくなったところで下山することにしました。

 水海川は、千丈ヶ滝から下流も上流も岩盤で、滝だらけのすばらしい川であることが判明しました。
 小隊長としては、疑問であり願望だった滝探しが叶えられたので大満足な滝探しになりました。

 おまけとして、水海川の枝沢の滝を載せておきます。
 駐車ポイントからさらにまっすぐ登った先にある小川の滝です。

PA060001.jpg

 三陸の典型的な滝。
 水質抜群。水量やや少なく、落差そこそこ。苔の貼り付きがきれい。
 ほっと和める滝です。
 


                                         水海川→両石湾






スポンサーサイト
  1. 2013/10/07(月) 20:01:55|
  2. 釜石市の滝

自己紹介

小隊長

Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最新記事

カテゴリ

はじめに (1)
道草・寄り道・油売り (158)
巨樹・古木 (76)
野の花々 (38)
八幡平市の滝 (1)
普代村の滝 (1)
田野畑村の滝 (1)
岩泉の滝 (1)
宮古市内の滝 (10)
宮古市田老地区の滝 (2)
宮古市新里地区の滝 (9)
宮古市川井地区の滝 (27)
花巻市の滝 (8)
花巻市大迫地区の滝 (10)
花巻市 東和町の滝 (5)
北上市の滝 (3)
金ヶ崎町の滝 (1)
奥州市衣川地区の滝 (16)
奥州市水沢地区の滝 (3)
奥州市江刺区の滝 (8)
奥州市胆沢区の滝 (7)
平泉町の滝 (5)
一関市の滝 (24)
一関市花泉地区の滝 (1)
一関市東山地区の滝 (6)
一関市川崎町の滝 (6)
一関市大東町の滝 (22)
一関市藤沢町の滝 (2)
一関市室根地区の滝 (4)
山田町の滝 (15)
遠野市の滝 (72)
遠野市宮守地区の滝 (7)
大槌町の滝 (40)
釜石市の滝 (83)
住田町の滝 (104)
大船渡市の滝 (92)
大船渡市三陸町の滝 (63)
陸前高田市の滝 (127)
気仙沼市の滝 (27)
南三陸町の滝 (16)
女川町の滝 (1)
石巻市の滝 (17)
登米市の滝 (9)
栗原市の滝 (17)
大崎市の滝 (7)
加美町の滝 (1)
色麻町の滝 (1)
東松島市の滝 (1)
秋田県 東成瀬村の滝 (3)
秋田県 湯沢市の滝 (3)

ご来場者数

リンク

このブログをリンクに追加する