陸前高田市の滝
画像UPしようかスルメイカ、いや違った、UPしようかするまいか、どないすんべと迷っていた滝があります。
それなりの理由があるからです。
それを今回思いきって表に出すことにいたしやした。
地元、陸前高田市小友町の箱根山山中にある滝です。
箱根山は海抜448mの小さな山。
海から近い場所にあるため、頂上すぐ下にある展望台まで登れば、三陸の海岸線から太平洋まで一望のもとに見渡せる景勝地です。
あまり有名じゃないですが見晴らし抜群、いいところですよ。
その山の、展望台へ続く道の途中から山道に入ったところに、知る人ぞ知る(知らない人はもちろん知らない。こちらの方が圧倒的に多い)滝があります。
古くから名のある滝らしく、麓の観光案内板にもちゃんと描かれています。
その名も 箱根不動の滝。
でもこの滝は大きな問題を抱えていました。
滝を構成する3要素は、水・岩・落差です。このどれかひとつでも欠けると滝にはなりません。
ところがこの滝、なんと肝心な水がないのです。

全体像。
杉の大木に囲まれた巨大な岩盤がそうです。
雰囲気のある場所です。
今にも倒れそうですが、不動の滝の標柱も建てられています。
しかし、水の流れがまったくありません。
ないったらない、1滴もないんです。
「それじゃあ滝じゃねーべ。」と言われたらまったくその通りで返す言葉もありませんが、ここは地元、なんとか勘弁してちょ。


本来であれば、画像中央部分を流れ落ちているはずなのに、今では雫さえありません。
ここの流れは雨が集まった沢水ではなく、伏流水が滝になっていました。
しかしいつの頃か地下水が涸れるか、あるいは地震によって地下水脈が向きを変え、水が消滅してしまったんです。
滝の上流・下流とも杉の葉が堆積し、川筋さえ分からなくなっています。
かつては滝としての存在感を示し、信仰の対象になっていた場所です。
岩盤には不動明王の像が彫られています。
相当古い時代に彫られたようで、現在ではうっすらと確認できる程度。
それでもまだ登って来る人がいるらしく、賽銭が置かれ、真新しいタオルが掛けられていました。
願わくは、再び地下水が湧き出し見事な滝の姿を見せてほしいものです。
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- 2013/06/28(金) 20:17:56|
- 陸前高田市の滝
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