南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

黒森沢の滝

                                         陸前高田市の滝


 何度か書き入れた通り、我々南三陸滝見隊の主眼は、始めからどこら辺にあるのか判っている滝を見に行くことではありません。
 気にいった滝を何度も見に行ったり、時間的制約から遠くの滝を決め打ちで見に行くこともあります。
 もちろん滝好きですから、こういうのも好きです。
 そういったことも結構しますが、既知の滝を見に行くのはあくまで二次的なことです。

 我々の主眼は、自分たちが活動できるエリア内で、有望な沢を登って、感動できるような滝を探すことです。
 人に知られていない滝を発見するのは、始めから有ると判っている滝を見に行くことより数倍、あるいはそれ以上の感激を得ることができます。
 だからこそ南三陸のちっぽけな滝でも自分たちで見つけられればうれしくなるのです。

 沢に入ればおおよその見当がつくくらいには経験を積んでいるつもりですが、本当にあるのかどうか、どこまで登れば見切りをつけられるのか、いまだに判断に迷うことがしばしば。
 すべての沢を源流まで遡るには、それだけの時間と気力・体力を必要とします。
 しかし、我々は自他共に認めるヘタレ・グータラ・ポンコツ探検隊。
 水量や地形・地質などから、どう考えてもこの先滝はないと判断すれば、労力と天秤にかけて止ーめたと山を下りてしまいます。
 だから、まったくのダメ沢と思って引き返した沢の源流にとんでもない滝が潜んでいる可能性もないわけではないのかもしれません。


 今回は滝バカこと気仙沼隊員との2人連れ。
 最初にトライした陸前高田市矢作町の2本の沢は、思惑が外れてまったくのダメダメ沢でした。
 どこまで行ってもザラ瀬が続き、滝の形成には無理なほど源流近くまで登ったあげくUターン。
 1本目が見込み違いでも、なに次があるさとめげずにいられました。
 しかし2本目も同様となるとがっかり度が増すばかり。
 2本とも短めの沢だったのが幸いして疲労は抑えられました。

 気分転換に向かったのが生出川にある白糸ノ滝と大滝小滝。たまのご機嫌うかがいです。
 この2つは我が陸前高田市を代表する、市民にもよく知られた滝です。
 ほとんど整備らしい整備はされていませんが、そんな必要もないくらい簡単に見られます。

DSC03870.jpg

DSC03875.jpg

 エメラルドグリーンの滝壷。
 底まで透けて見え、水質の良さが際立っていました。

 まだ時間もあるし、さてこれからどうしようと考えた挙句、ようやく思い出したのが黒森沢。
 バイクでほんの少し走ればすぐに行ける距離です。
 
DSC03851.jpg

 黒森沢最下流にある「蛇滝」。
 滝見隊が数年前に命名した滝です。確認してませんが再掲載かも。
 滝の流れる岩の上に蛇がとぐろを巻いていたから「蛇滝」。実に安直。
 林道からパッと目に飛び込んで来ますが、それほどいい滝ではありません。

 今回の印象度  

 今度は少し上流の滝。こちらは初登場。

DSC03853.jpg

 前回の印象とやけに違うなあと思ったら、上流側の林が伐採されていたからでした。
 あけっぴろげで空間が広くなった半面、落ち着きが悪くなってしまいました。

 印象度  

 ここからさらに上流を目指そうと走り始めた矢先、枝沢が視界に入りました。
 「ここ入ったっけか?」
 「ない。」
 「んじゃ、入っか?」
 「んだな。」
 あっという間に進路変更決定。
 枝沢に掛る崩壊寸前の橋の前にバイクを停め、我々は谷間の廃道を登って行きました。

 枝沢は下流がザラ瀬で、ほとんど期待が持てそうにない印象でしたが、次第に小滝が増え始め、それが連続するようになって、これはもしかするともしかするぞ的ワクワク感を感じ始めました。
 廃道はぬかるみが多く、シカの足跡多数。
 道の何か所かは完全崩壊を起こしています。しかもガレ場。浮石が多く、うっかり足を乗せたら岩石が大量崩落を起こしそうな危うい場所もありました。

 小滝の連続する沢を見ながらしばらく登って行くと、今までの小滝とはあきらかに格の違う滝を発見。

DSC03858.jpg

 汗かいて沢を登った甲斐のある滝です。
 たとえこの沢にこの滝1本だけしかなかったとしても、小隊長は十分満足できました。
  印象度  

 ところがこの上流にもっとすごい滝があったのです。

DSC03863.jpg

 先ほどの滝の倍以上落差があります。遠くからでも存在感があります。
 そんなによく見えないのは小隊長のカメラの腕が悪いからです。
 画像と実際ではハンパないくらい違います。
 
 実際はすばらしい滝なのですが、問題点がないわけではありません。
 周囲が藪だらけでなかなか撮影ポイントが見つかりません。
 どこからねらっても藪が写り込んでしまいます。
 滝壷を前にして撮れればいちばん格好いいのに、木の枝や藪が邪魔して写すことができません。
 草木が茂っている頃だったら滝そのものの姿が見えないのではないかと思います。
 さらに、全体を写そうとするなら、引き気味のやや高めの位置が好ポイント。
 ところがその辺りは、崩落した岩石が積み重なっているガレ場で、安定した足場がありません。
 この画像は膝をガクガクさせながら何とかその場で恐々撮ったものです。

 印象度  

 
 我々はこの滝から500メートルほど進んだ辺りで引き返しました。
 さらに登れば、あるいはもっと大きな滝があるかも知れませんが、水量が減って、勾配も緩やかになるため、十中八九無いと判断しました。

 それにしても、ちょっとした思いつきで登った沢にこんないい滝があるなんて。

 山が海にまで迫る三陸の地形。思い立ったらすぐ海や山に行けるこの自然に我々は感謝しなければいけませんね。まあその分平野がないんですけど・・・。

                                     黒森沢⇒矢作川⇒気仙川


 
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  1. 2012/11/17(土) 21:33:51|
  2. 陸前高田市の滝
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