色麻町の滝
日頃南三陸のちまちました滝ばかり見せつけられて、いささか食傷気味だった皆さま。
お待たせしました。本日はスペシャルな滝をご用意しましたのでご覧ください。
その名を「色麻大滝」といいます。
「シキマ」じゃないですよ。「シカマ」と読みます。
画像はすべて小隊長から転送されたもの。
肝心の小隊長は津波で画像を流されてしまい、この滝に関してはUPしてません。
震災前のことなんで、ボケてすっかり忘れているようです。
頭の方は期待してないけど、身体だけは早く治してほしいもんです。
色麻大滝は、宮城県大崎市(旧古川市)のだいたい西南、色麻町の山形県境近くにあります。
標高だと900mくらい。奥羽山脈の奥深くに流れる滝。
出撃したのは滝見隊6名。当時は7名もいたんです。
色麻町から林道を辿って登って行くわけだけれど、いやはやこの林道がとんでもなくクレィジー。
全面ダートで荒れ放題。おそらく普通車では底を打って途中でにっちもさっちもルイ・アームストロングでしょう。
そして長い長い。戦闘意欲が無くなるほど長かった。
へたをすればバイクでも転倒しかねない道なもんだから、歩くくらいしかスピードを出せず、林道入口から滝見台まで1時間くらいかかった。
俺は途中で本気で戻ろうと思ったくらい、地獄みたいな林道だったもんね。
そしてついに滝見台に到着。
辺りは霧。いや雲か。雷は鳴るし天候の急変が気がかり。
雷といえば、道中打ち上げ花火のような重低音の炸裂音が何度も何度も聞こえた。
近くに自衛隊の射撃訓練場があるんだとか。まるで戦場にいるみたい。
砲弾が落ちてくるとは思わないけど、かなり恐い。ワイルドだろお。知らないと腰抜かすぜえ。
滝見台をちょこっと降りて、いよいよ色麻大滝とご対面。

「うおおおお!!!!」「すっげ~~~っ!!」
これぞ滝。どうだと言わんばかりの押し出しの強さ。
超長い1本だけのローソク滝です。
落差41メートル。いやはやすんごいもんです。
これだけでもたくさんなのに、下が樹木に隠れて全体が見えません。
マジ全国レベル。日本代表にはなれないかもしれないけれど、全日本選抜なら余裕こいてなれそう。
そして気がついた。
滝音は向かいにある大滝からだけではなく、すぐ手前からもすさまじい滝音がするのを。
どこからするのか近付こうにも、藪が深く底なしの崖があるためさっぱり判らず。
滝見台の横に下へ降りる道があるので降りてみました。
道は途中から藪になり、どこがどこやら。
とにかく降りれば川があるんだからと、しゃにむに降下。
河原に降りてみて納得。
大滝とは別沢が隣に流れて、ものすごい音を立てているのでした。

これはこれで壮観な眺め。迫力あります。
そして色麻大滝がこれ。



画では2段になっているけれど、水量の多い時は完全直瀑になるんだって。
南三陸の滝とはあまりに桁違いで、もう言葉が出て来なかったっす。
印象度はこれっきゃないでしょう。





滝だけで考えたらもう一度見たい。
でも腸ねん転起こしそうなあの林道を思い浮かべたら、もう二度と行きたくないです。
行くだけじゃなくて、帰りもそこを通らなきゃなんなかったんですから。
現在、林道がどうなっているか俺には判りません。
さらに崩壊が進んで通行不能になっているんでしょうか?
それともすっかり整備されて、ペッタンコのフェラーリでも通行可能になっているんでしょうか?
(記:海釣師) 保野川⇒鳴瀬川⇒石巻湾
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- 2012/07/04(水) 18:36:44|
- 色麻町の滝
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