南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

渋民沢の滝

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 奥州市胆沢区の滝


 それにしてもすごいぞ、胆沢の沢は。
 名前も分からない大きな滝がごろごろおまっせ。
 胆沢の沢はいい沢です・・・なんつって。

 前に栗駒焼石ほっとラインを偵察しいくつかの滝を見つけておりましたが、今回バイク4台でついに突撃してまいりました。
 メーンは渋民沢です。
 その前に、大沢に架かる大沢橋から見える滝へ途中下車。
 少々樹木にさえぎられ、完全には見えませんが、橋の上からどなたでも簡単に見られます。

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 歩ける道が無いのでヤブコギをし、ザイルを投げ、急斜面を降下して滝元へ行ってみました。

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 水量多く、迫力あります。 でも期待に反して落差がなかった。
 上から眺めた方がずっと見栄えがするし、雰囲気ある滝です。

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 川岸にはポットホール(甌穴)がいくつかありました。
 岩盤が固く、大昔から川筋が一定な証拠です。
 岩手県沿岸部の川にはあまりポットホールが見られません。


 いよいよ渋民沢探検です。

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 前川に架かる渋民橋。
 この橋を渡ると、林道に沿って渋民沢が流れています。
 橋の右側が上流(一関市)、左側が下流(奥州市 胆沢ダム)方向になります。

 橋から眺めると、前川の下流に何やら滝のようなものが見えます。

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 前回偵察時に確認していたのですが、危険な臭いがし、装備も時間もなくて、行くことはありませんでした。
 滝だとしたら相当大きいはず。 次回は滝元まで行ってみようと計画していました。
 右手から合流しているのが渋民沢。

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 またまたヤブコギして崖を降り、川を横断して目当ての場所へ来て見ると、それはかなり古い時代に造られた堰堤だと分かりました。

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 あまりに古くてあちこちボロボロ、堰堤には見えないくらい川と馴染んでいます。
 人工的な色合いが消えて、自然と同化を始め、なかなかいい感じです。

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 滝といわれてもそうかと思うほど。
 落差10mはありそう。
 安全感覚のボケている気仙沼の滝バカは、堰堤のへり伝いに対岸まで渡って写真を撮って来ましたが、万一転落したら無事では済まない高さ。
 叫んで注意を喚起したところで、根がアホですから聞く耳持ちません。
 よい子のみんなはこんなまねは絶対にしないでね。
 我々は仮に転落して死んだって、死んだことに気付かないくらいアホなんですから。


 渋民沢は、ブログなどでもけっこう紹介されています。
 かつては鉱山があって採掘されていた場所だとか。
 金や銀などの価値ある鉱物は採れなかったらしい。
 このへん詳しくお知りになりたい方は、 『胆沢まるごと案内所』 等のブログでどうぞ。
 承諾得ていないのでリンクしておりまへん。

 我々の目的は滝です。
 渋民沢は鉱山に関しては詳しく記述があるけれど、滝についてはほとんどありません。
 前回入った時に分かりましたが、なにしろ沢が深くて、滝を見るのも容易でない。
 わざわざロープを垂らして降りたり、川に入ってまで滝を見ようというやつの気が知れないというのが本当のところでは。
 
 実際に入渓して分かりました。
 渋民沢は滝の巣です。
 渋民八十八滝、あるいは九十九滝といってもおかしくありません。
 下流から上流へと紹介していきます。
 滝がありすぎるので、適当につまんで紹介します。

 まず渋民沢へ入っていくと、

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 何やら線路のようなものが。
 かつてはトロッコ列車が走っていた場所らしく、当時のレールかもしれない。

 さらに川の近辺には、

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 こんな石があちこちに転がっていました。
 鉱石だろうか?

 いくらも歩かないうちにすばらしい滝を発見。

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 まとまり感のある、滝らしい滝。

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 スタイルいいし、深い滝壷を持っています。
 我々はすでに腰まで水に浸かっていましたが、この滝壷はあまりに深く、また両岸はゴルジュになって、そのまま上流へ行くには泳ぐほかありません。
 真夏ならともかく、まだ泳ぐには早過ぎる冷たさだったので、いったん合流点まで戻り、林道を登ることにしたほど。

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 横から見たら一部がヒョングッておりました。
 岩盤に打ちつけられた水が空中に跳ね上がるのをヒョングリといいます。
 岩手県では大迫の七折ノ滝がよく知られていますね。

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 滝の横、右岸を見ると、穴が上下に2つ。
 昔の坑道でしょうか?
 下の穴からは水が流れ出ていました。

 再び川まで降下して遡上開始。

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 それほど落差ないけど、

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 無茶苦茶深い滝壷。

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 川幅いっぱいの滑滝。 景観良し。

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 これらの滝は、林道に沿った沢にあります。
 だから誰でも簡単に見ることができる・・・・かと思いきや、そうは問屋が卸しません。
 林道が沢からかなり高い位置にあり、しかもえぐれ気味で、道路の縁までいったら崩壊しそうな崖になっているからです。
 もし何の道具もなければ、安全な位置が確保できるポイントだけでご覧ください。

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 対岸の枝沢から流れ落ちる滝。
 この辺になると、滝があるからといちいち下に降りるのが面倒になっています。
 ま、それだけ滝が多かった訳で、かなり贅沢をしております。

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 この滝も滝らしい雰囲気に溢れた滝でした。
 南三陸の川なら、堂々の4番バッター。
 でもここだとメジャーリーグで、あまり目立たない。

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 対岸の枝沢から流れる景観の良い滝。
 クリンナップの一角。 すごく良かった。

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 見ごたえあります。

 林道をさらに登っていくと、突如神のごとき巨木が現れます。

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 トチノキらしい。
 栃の木は大木になる樹木で、縄文時代の人々の食料の一端を担った木でもあります。

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 滝はまだ続きます。

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 この辺になると滝の多さに辟易して容易に写真を撮らなくなってきていましたが、この滝だけは皆が撮影。
 これも対岸の急傾斜の岩盤を落下する滝。
 渋民沢の主軸打者。 風格あります。
 すばらしい。

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 ドデカな倒木がなければもっと良かったはずですが、これでも十分堪能できました。
 いやあ、いい滝だなあ。

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 穏やかないい滝です。
 上流に行くに従って、崖の高さがなくなってくるので、滝下に行きやすくなりました。
 この間、滝がありすぎて、かなりはしょっております。

 ラストにします。
 林道の終点にあった滝。

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 これよりさらに上流にもあると思われますが、林道が切れ、全面ヤブコギになります。
 もし滝の数が僅かだったなら、我々は何も言わずに藪に突入を計ったはずですが、正直もうお腹いっぱいの状況でした。
 こんなに滝の多い川は久しぶりです。
 WEBにも載ってない滝を見られて十二分に満足しました。
 本来であれば、どの滝も初顔合わせなので、ひとつひとつ  を付けていかねばならないのですが、何せ多過ぎて
やってられません。
 で、手を抜かせてもらって、全体としての印象度は  ということにしておきます。
 欲を言えば、ど~~~んとデカイ滝があるかもしれないとちょっとばかり期待していましたが、それは期待し過ぎというもんですね。

 改めて感じ入りました。
 まあすごいですねえ、胆沢の沢は。
 胆沢の沢は、いい沢だ。  あ、これ、いいました。

 (仕事が忙しく、この記事4日がかりになっちまったぜ)


         岩手県奥州市胆沢区    渋民沢 → 前川 → 胆沢川 → 北上川


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  1. 2017/06/09(金) 18:40:44|
  2. 奥州市胆沢区の滝

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遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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