南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

千能小滝と千能大滝

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 住田町の滝                実が付いたままの柿の木。 誰も採らず、鳥さえ食べない。 よほど渋いか。


 「帰ってきたら一緒に行かなきゃなんないんだから、家を出たらだめだかんね。」 とクギを刺して出て行った家人。
 クギを刺された小隊長、鬼の居ぬ間にこれ幸いと家を抜け出すことにしました。
 滝探しは冬休みに入りましたが、場所を知ってる滝なら見に行くことはできます。
 滝から戻って来て地獄を見るのは明白。 が、目先の楽しみに手を出してしまうのが小隊長の悪い癖。

 さっそく隊員に連絡。
 「正月のナメタ狙って沖にいまっせ。」 と釣り師。
 「いっぱい釣れたらこっちにも回してくれ。 1匹しか釣れなかったら半身でもいいから。」
 大船渡隊員は 「上半身は行きたがってるけど、下半身が言うこと聞かねえ。 調子悪いから遠慮する。」 
 ひとり気仙沼の滝バカだけが 「隊長も暇なんだねえ。 んではつきあってやっかあ。」 と同行することに。

 行き先は荷沢峠の千能沢。 何度か足を運んだことのある沢です。
 あらかじめWEBで峠の状況は確認済み。
 ここ2~3日の暖かさで積雪はほとんど消えてしまったようです。

 高田のコンビニで落ち合い、バイク2台で荷沢峠に向かいました。
 千能沢は、岩手県住田町と遠野市をつなぐ国道107号線上の荷沢峠途中にあります。
 沢に沿って廃道がありますが、入口に通行止めのゲートが設けられ、橋にはチェーンが掛っています。
 中は倒木だらけなので、どっちみち車での侵入は不可能。
 入口にバイクを停めると2人で奥に向かって歩き始めました。
 往復約5Kmの行程。 ゆるゆるの傾斜なんで、歩きは楽です。

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 廃道はほぼ沢に沿って延びています。
 周囲は自然林で、沢の展望が良く、藪らしいものがないので景観を楽しめる道。
 ただし倒木があちこちにあって、跨いだりくぐったりの繰り返し。

 滝バカと小隊長は滝見隊の創立メンバーです。
 最初に出会ったのが滝の前。
 何でも滝バカは東北地方の名だたる滝をバイクで踏破して来たというので、聞きもしないのに自慢話をタラタラ。
 その時こちらは、滝探しを単独で始めたばかりだったので、何とうざい奴だ、と思ったものでした。
 まあそれだけ知識と経験があり、タフで身が軽く、滝を探す能力にも長けているので真の隊長にはうってつけだったのです。
 しかし滝バカはひたすら固辞し、最盛期8名いた隊員のちょうど中間地点に家があるというだけで小隊長に隊長の役割を押しつけてしまいました。
 隆盛を誇った(?)滝見隊も東日本大震災で四分五裂。 全員が何らかの被害を被り、半数が郷土を去って行きました。
 
 最初出会った時、小隊長を 指名手配犯のような凶悪顔をしたデブ だと滝バカは思ったそうです。
 云っときますけど、小隊長は人相は誇れないけれど、けっしてデブではありません。
 人よりガタイがあるうえに背中が長いからそう見えるだけです。(足が短い、という言い方もありますが)

 あ、すんません。 話を戻します。

 千能沢には、地図にもマークされている2つの滝があります。
 見ようと思えば簡単に見ることのできる場所にあるのですが、今のところ当ブログでしか紹介されていません。
 どちらにも名前が記されていません。
 なので便宜上、下の滝を千能小滝、上流の滝を千能大滝としておきます。
 それ以外にも滝が連なり非常にいい沢です。 楽しめます。

 道の途中あちこちの木に熊の爪痕があり、生息密度の高さを思い知らされます。
 雪の上に熊の足跡を発見したこともあるので、冬だからといって安心できません。

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 廃道を進んでいくと巨岩が現れます。
 その下に流れているのが千能小滝。
 滝下へは急な崖で、足元注意です。
 滝バカはひょいひょい降りて行くけど、小隊長はビクビクしながら降下。

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 画像で見るよりずっと美しい滝です。
 美しさの要因は苔。 そして清冽な水。 そして周辺環境。
 滝の周りはすべて苔で覆われています。

 以前、洪水によってほとんどの苔がはぎ取られてしまい、それから徐々に回復を見せていますが、まだ往年の美しさには至っていない感じがします。

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 廃道から見下ろして写すと別な滝に見えます。

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 滝を取り囲む岩盤の苔が非常にきれい。
 一時期仲間内で 小町ノ滝 と呼んだほど。
 印象度  

 そこからさらに上流へ登って行くと、

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 崖下に 千能大滝 が見えてきます。
 こちらは降りて行くのは楽。

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 通常はもっと水量があり、まとまり感のあるいい滝です。

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 千能沢は種山を水源とし、水域には人工物がないので水質上等です。
 お勧めしませんが、思いっきり飲めます。 旨い。

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 こういう滝こそスローシャッターで撮ればよりいっそう美しさが増すはず。
 しかし我がコンデジにはその機能はないし、かといってデジイチでは重くてかさばるから 最近は持って行こうなんて気にならんもんなあ。
 美しく撮れればそれに越したことはないけど、それ以上に実物を眺めることができればいいや、といった気持があります。

serd15.jpg

 直瀑でスタイルもいいし、周辺環境も自然林に囲まれ申し分ありません。
 水がきれいで、眺めていると和める滝です。
 
 印象度  

 しかしせっかく和んだ気分も、家人と顔が会ったとたん吹っ飛ぶんだよなあ、これが。
 どないしたらええっちゅうねん。


        岩手県住田町  千能小滝・千能大滝    千能沢 → 小股川 → 大股川 → 気仙川


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  1. 2016/12/23(金) 20:36:42|
  2. 住田町の滝

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Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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