南三陸滝見隊

********** 岩手県沿岸南部から宮城県沿岸北部を中心に、滝を探し回るへっぽこ探検隊の自然派ブログ。 **********

浜は鳴いているか

道草・寄り道・油売り

 宮城県気仙沼市の気仙沼湾に浮かぶ大島は、東北では最大の有人島です。
 島内にはおよそ3000人が暮らしています。
 本土からは完全に離れた島ですが、気仙沼市街地からは、陸続きにしか見えません。

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 島の全体像。南北に長い島。画像左が北になります。気仙沼市街地の大川河口から撮影しました。

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 本土側とくっついて見えるので 「どこが島じゃい!」 と言われそう。
 手前の堤防がある部分が本土。崖しか見えない部分が大島です。
 
 いちばん高い所が亀山。234mほどあり、麓から観光リフトで登れました。
 「ました」 というのは、被災して現在運転していないはず。
 小隊長は 「ハイキングさ行ぐべ」 とガキどもに連絡船に乗せられ、いやいや登った記憶があります。おもさげないこってっす。
 島へ渡るとけっこう大きくて、バイクでも走りがいがあります。
 被災後は一度も大島に足を踏み入れてません。


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 左側が大島最南端、龍舞崎。右側が本土の潮吹き岩のある岩井崎。その間を抜けると太平洋です。
 こうやって眺めると、岩井崎も被災してボロボロだなあ。

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 本土から島へは30分近くかかる連絡船しか交通手段がなく、大震災ではしばらくの間完全孤立してしまいました。
 それがきっかけとなったかどうか、本年度ようやく連絡橋が架けられることになりました。

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 本土と大島の間には大島瀬戸という海峡があります。その間の距離、わずか300m。
 どうしてこれだけの狭いところに今まで橋を架けなかったのか。


九

 大島には鳴き砂で有名な十八鳴浜(くぐなりはま)があります。
 大津波の襲来で、今どうなっているのでしょうか?
 地震によって地盤は確実に沈下しており、砂浜が以前のまま変わっていないとは考え難いです。

 鳴き砂は、気仙沼にもうひとつ存在します。
 唐桑半島付け根部分にある 九九鳴き浜(くくなきはま)です。
 近い場所に2つもあるなんて、日本で他にあるのでしょうか?

 大島へは高額な料金を払って渡る気がないので、唐桑の九九鳴き浜へ行ってみることにしました。
 もう何十年も行ったことがなく、大震災でどうなっていることやら。
 砂浜が残っていたとしても、残骸などで汚染され、砂が鳴かなくなっている心配もありました。

 気仙沼市街地から九九鳴き浜へは海岸伝いにも行けますが、対向車が現れると冷や汗をかくような狭い山道なので根性ある人か、後先考えないノーテンキな人にしかお勧めできません。
 狭くても一応完全舗装です。積雪プラス坂道バックのお得意な方はどうぞ。
 行くには石割峠を越えるか、国道45号線から唐桑半島側を回り込んだ方が無難。

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 九九鳴き浜入口。標柱とカーブミラーが目印。
 画像左側に駐車スペース有り。2台ぐらい停められます。
 右側の下り口を下りて行くと貝浜という別の場所に行ってしまいます。
 正面の上り坂が九九鳴き浜への下り口です。
 海岸へ下りるためには、まず登らなければいけません。
 三陸はこんなところばかりで、何かとめんどくさい。
 
 遊歩道はちゃんと整備されているので、普通の靴で問題ありません。
 トコトコ1kmばかり道なりに歩いてください。途中、長い昇り降りの階段が待っています。
 車を入れるようにしようと思えばできるのでしょうが、そうすると徐々に砂が汚染されて鳴らなくなるから、あえてしないのだと思われ。

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 九九鳴き浜。横幅300メートル足らずのちっちゃな砂浜です。
 今でも鳴るのだろうか、と恐る恐る足を踏み入れました。

 結果。 鳴きました。
 ただし、すべてではありません。鳴かない場所が多く、鳴く部分もある、といった程度。
 靴底を砂浜にこすりつけるように歩くと、クッ・クッ といった感じで鳴きます。
 以前訪れた時は、もっと高音でキュッ・キュッ と鳴いたような気がしましたが。

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 砂粒はサラサラの微粒子で石英成分を多く含んでいます。これが鳴く要因。
 不純物が砂に混じると鳴かなくなるそうで、環境が汚染されればやがてはまったく鳴かなくなるかもしれません。

 (唐桑半島先端部にある 津波体験館では十八鳴浜と九九鳴き浜の砂を展示して、音が鳴るのを実体験できるコーナーがありました。現在どうなっているのか、震災後行ってないので分かりかねます。)


                              宮城県気仙沼市 大島 及び 唐桑半島 九九鳴き浜




 
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  1. 2014/02/23(日) 20:20:47|
  2. 道草・寄り道・油売り

五葉の猿と鹿

道草・寄り道・油売り


 またまた不細工な画像で申し訳ないこってす。

 仕事が早く終わったので、久しぶりに家族サービスのつもりで五葉温泉に行ってまいりました。
 岩手県大船渡市の五葉山麓に湧く温泉で、日帰り専用。
 県内2番目にアルカリ度数が高く、地下2000mから汲み上げている天然温泉です。
 内陸の温泉に比べれば雰囲気的にイマイチな感はしますが、温泉の少ない沿岸部では貴重な存在。

 五葉温泉に向かう途中、斜面に何やら動く物体を発見。
 数頭のニホンザルでした。
 どこにいるかお分かりでしょうか?

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 ほぼ画像真ん中にしゃがんでいるのですが、動かないと背景にまぎれて判別がつきません。
 動物園の猿と違って、写そうと近付くと距離を置いて遠ざかってしまいます。
 追えば逃げるので、サルものは追わず。
 コンデジのズームでいっぱいいっぱい。ムズい。
 つくづく動物写真家はえらいと思う瞬間。

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 猿たちは南三陸では珍しい大雪で食料確保が難しくなったのか人里にまで降りてきたようです。

 後で地元のニーハオ隊員に猿がいたと電話したら 「それがどした? 別に珍しくねーけど。」 とつれない返事。

 同じく道路脇の斜面にいたホンシュウジカの群れ。
 こちらは誰にもまったく珍しく無い存在。
 石を投げれば当たるほどいます。五葉山系ではよく見る光景。

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 それにしても五葉山は野生動物が豊富。
 山に登れば何かしらの動物を目にします。
 これまでにも、猿・鹿をはじめ、ツキノワグマ・キツネ・タヌキ・テン・ハクビシン・アナグマ・オコジョや、イヌワシ・オオワシも見ています。
 本州に住む動物なら、イノシシ以外はなんでもありの気がするなあ。

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 ダム湖畔からの五葉山がもっとも雄大に見えます。
 頂上付近にはどれくらいの雪が積もっているのやら。

                                岩手県大船渡市日頃市町 五葉温泉付近


  1. 2014/02/20(木) 18:08:06|
  2. 道草・寄り道・油売り

白木沢の滝 冬景

                                          大船渡市三陸町の滝


 当初予定していたことが急に中止になり、これ幸いと家人の目を盗んでひさしぶりに滝見へでかけることにしました。
 せいぜい4時間くらいしか留守にできないため、家を逃げ出したものの、何処へ行くか車で走行しながら思案する始末。
 三陸沿岸は、最近では珍しいほど大雪が降りました。
 山はもちろん、平地にもたんまり雪が残っています。
 ツボ足での長時間の山歩きは無理。そんな気力もありません。
 片道1時間以内で、あまり車から歩かないで済む場所がないかと脳内リストをめくっていたら、大船渡市三陸町にある白木沢の滝が浮かんできました。
 国道45号線のすぐ横にある滝なので、積雪が多くてもそれほど歩かなくて大丈夫。

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 一見、山の中にありそうな雰囲気の滝ですが、道路が近く積雪が無ければ行くのは容易です。

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 ただ今回は思わぬ大雪でちょっと勝手が違いました。
 岩と岩の間に雪が堆積しているものだから、足がズッポリ嵌ってしまうことが何度か。

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 てこずった甲斐あって、冬にしか見れない氷の造形も眺めることができました。

 大船渡市三陸町、国道45号線白木沢橋すぐ上流にあります。
 橋のたもとにガソリンスタンドがあり、そこから山側に少し入ったあたりに路駐できます。
 橋の上からは落葉期にならないと見えない滝です。知名度 0 。
 我々のようなもの好きしか訪れない滝ですね。
 現在、すぐ上流で三陸道の工事が行われており、新たな橋ができると景観が相当変わりそうです。


                                            白木沢→吉浜湾




  1. 2014/02/12(水) 20:39:20|
  2. 大船渡市三陸町の滝

孤独な木

道草・寄り道・油売り


 岩手県陸前高田市を流れる気仙川に、白鳥を見に行った同じ日の撮影です。

 白鳥の後方に一本の高い木が見えます。

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 この辺りは 栃ヶ沢 という地区ですが、トチノキでないのは確か。
 海からおよそ3Km入った場所です。
東日本大震災によって引き起こされた津波は気仙川を遡り、この木も荒れ狂う濁流に飲み込まれてしまいました。
 
 あれから3年。
 大木のある周辺は、塩分の濃い荒涼とした空き地が広がるばかりで、背丈以上の高いものはこの木以外何もありません。
川岸の荒れ地にポツンと1本だけ立っています。

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 樹種を確認しようと根元まで行って葉先を見つめましたが、スギのようでもあるしヒバのようでもあり、高すぎて判別することができませんでした。

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 ただ、大津波から3年を経た現在でも葉が残っています。
 そして何となく葉先が緑っぽくも見えます。
 ということは、あくまで希望的観測でありますが、この木は生きているように思われます。
 そうであってほしい。

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                      (レンズにゴミが乗ってしまいました。すみません。)
 
 高田松原の一本松(実は2本ありましたが、誰も何も言いません。もう一本は枝葉をもぎとられ、震災直後に枯れ死したためです。)は大津波から奇蹟的に生き残った松といわれながら枯れ死してしまい、今では樹脂で固められた屍と化し、震災記念の観光ポイントになっています。観光客が引きも切りません。
 
 一方、こちらも怒涛の寄せ波・引き波に耐え続け、倒れることはなかったのだけれど、訪れる人はほぼ皆無。
 もちろん生存させるために誰かが手当した形跡もありません。
 ただただ耐え続け、今も孤独に荒野に立ち続けているだけです。

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                                    岩手県陸前高田市  気仙川



 
  1. 2014/02/01(土) 21:28:51|
  2. 道草・寄り道・油売り

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Author:小隊長

遠くの有名滝より近くの無名滝。 隠れた素晴らしい滝を探すのが楽しみ

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